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日本ハムの斎藤佑樹投手(31)が21日、3年生の高校球児にメッセージを送った。鎌ケ谷でのグループ練習後、オンラインで取材対応。14年前の2006年夏の甲子園優勝を成し遂げ「ハンカチ王子」としてフィーバーを巻き起こした過去がある。中止が決まった甲子園について、コメントを求められ神妙な表情で語り出した。

 「現役の高校球児の気持ちになると、本当につらいでしょうし。高野連の方々もいろいろ制約がある中で、こういう決断をしたことに関してはつらかったでしょうし、とても大変だっただろうなって思います」。

 田中将大(現ヤンキース)擁する駒大苫小牧と決勝を引き分け再試合の熱戦で列島を熱狂させた後、早大を経てプロ入り。甲子園で人生が変わった男の1人として伝えたいことがある。

 「僕にとっては甲子園で優勝したことはもちろん1つの思いとして残っていますし、今の僕があるのも甲子園に出て優勝できたおかげともちろん思っていますが。ただ高校3年間の思い出を考えるとそこは一部に過ぎなくて。仲間と3年間過ごした日々が1つ1つ思い出ですし、それを引いて甲子園で優勝っていうのは僕にはあり得ないことなので。もし甲子園がなかったらって実際に自分で考えた時、仲間と一緒に3年間やれて良かったなって思いが大きいです」

 ともに過ごした時間は、経験に変わり一生残る。「次に進むために今の気持ちを一生、大事にしてほしいと思います」。地獄のような熱さの中でボールを追った夏、いてつくような寒さの中でバットを振った冬。苦楽をともにした仲間との思い出を胸に、前に進んで欲しいと願う。