5/20(水) 18:04配信 毎日新聞
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 野球以外の高校スポーツを統括する全国高校体育連盟は4月26日、今年の全国高校総合体育大会(インターハイ)の中止を決めていた。奈良隆専務理事は「高野連も安心、安全を第一に考えた苦渋の決断だったと思う」と話した。競技専門部幹部も「甲子園を開催すれば『なぜ野球だけ特別なのか』と選手から不満が出る。感染状況を考えても仕方のない決断だ」と理解を寄せた。

 高校の部活動は休校が解除され、授業が通常通りに行われてからの再開になるため、多くの地域の高校生は練習の自粛が続いており、先行きは不透明だ。スポーツ団体の関係者は「Jリーグやプロ野球もまだ試合をやっていない。アマチュアスポーツの大会はプロスポーツ再開からしばらく後になる」と厳しい見方を示す。

 全都道府県代表が一堂に会するインターハイは中止された一方で、3年生に配慮した各都道府県単位や競技ごとの代替大会が模索されているが、対応は一律ではない。佐賀県高体連は県高校総体の代替大会を6月20、21の両日に開催する。全国高体連によると、代替大会の開催決定は佐賀県が初だという。一方、北海道高体連は「子供たちに期待させてはいけない」として代替大会の見送りを正式に決めた。感染予防対策に加えて、会場確保も課題になっている。

 屋内競技団体の関係者は「第2波がいつ起こるか分からず、少なくとも秋まで大会は開催できないのでは。年末年始にある全国大会も、秋の予選実施は厳しい」と頭を悩ませる。【小林悠太】