プロ野球はいまだに開幕が見えない。4年連続日本一を目指すソフトバンクの生の戦いをファンに伝えられない中、弱小軍団と呼ばれた時代からひたすらホークスを追い続けてきた西スポならではの企画を用意した。
歴代担当記者が振り返る「鷹番は見た」。第1回はダイエー時代の2004年、あの試合の裏で起きていたもう一つの“事件”の真相を本人に聞いた。 (随時掲載)

■2回7失点KO

会社の若い同僚から「知っていたら、ぜひ教えてください」と尋ねられた。
「なぜあの時、城島さんは杉内さんに『ブルガリア!』と2度も叫んだんでしょう?」

ダイエー時代の2004年、先発しながらノックアウトされた杉内がベンチでいすを殴打して両手小指を骨折。
その時、杉内を制止しようとした捕手の城島が「利き手はやめろ! ブルガリア、ブルガリア!」と絶叫したという。
当時一部のネット報道で取り上げられ、話題になったとか。
18年9月、巨人に移籍していた杉内が引退する時も、そのことを知るネットユーザーたちが「ブルガリア事件」の真相が明かされるのではないかと
会員制交流サイト(SNS)を通じて再び盛り上がり、ツイッターでは「ブルガリア」がトレンド入りしたという。

ただ、取材した当時はそんな話は全く出ていなかった。ネットは黎明(れいめい)期で現在ほど普及してはいなかった。
あるサイトが記事をアップした際の打ち間違いか、変換ミスではないかという話もある。
その「ブルガリア」のくだりがしばらくして削除されたのかどうかなど真相は定かではないが、
本紙のホークス担当記者は誰も目にしていない。なぜと聞かれれば、答えるのが新聞記者。これは調べるしかない。

04年6月1日、福岡ドーム(当時)でのロッテ戦だった。
杉内は初回に3安打を浴びて1点を失うと、2回は満塁弾を含む2発などで一挙6失点。
自身プロ最短でのKO劇だった。その直後、あの衝撃的な事件は起きた。

翌日の本紙3面にはこうある。「ダッグアウトに引き揚げてきた直後だった。
グラブ、帽子をたたきつけた杉内は、座りかけたところでおもむろに振り返り、ベンチの座席部分を殴りつけたという。
左、左、右、右と両手で計4回。
扉を隔てて隣に位置するカメラマン席にも響くほどの大きな音がさく裂した。まもなく気づいた城島が『利き手(左)はやめろ!』と絶叫…」

当時、私は城島の担当記者だった。
実はその日の試合後、一緒に食事にも出掛けている。
そのロッテ戦で城島が、捕手では史上最速に並ぶ939試合目で通算1000安打を記録したからだ(その日の1面)。
食事はそのお祝いだったと記憶している。もちろん、杉内の殴打事件は話題になったが「ブルガリア」の「ブ」の字も出なかった。
とはいえ16年近く前の話だ。その「真相究明」のため、現在はソフトバンク球団会長付特別アドバイザーの城島氏を電話で直撃した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200427-00010006-nishispo-base
4/27(月) 11:05配信

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杉内 ベンチ 骨折 ブルガリア