「あと1年待ってほしかった」──昨年12月、筒香嘉智(28)のMLBタンパベイ・レイズへの移籍が報じられるや、ファンからは嘆きの声が漏れた。国際試合で侍ジャパンの4番を務め、無類の勝負強さを見せてきた。
悲願の「東京五輪金メダル」のため、柱として期待されてきた男が口にしたのは東京五輪との“決別”だった。

◆「動く球」への対応は

今は日によって感情が変わりますね……ワクワクしている気持ちが勝つ日もあれば、不安が勝つ日もあります。

〈2月17日(日本時間18日)のキャンプインを間近に控えて自主トレ中の筒香に意気込みを聞くと、返ってきたのは侍ジャパンの4番を務めてきた男らしからぬ言葉だった〉

珍しい? そうですね(笑い)。メジャー挑戦は憧れでしたが、やったことがない環境なので今までの何が通用して、何が通用しないのか。それすらも行ってみないとわからない。

グラウンド外のことはそんなに心配していません。本拠地のフロリダ州セントピーターズバーグは日本食が少ないエリアのようです。
家族は日本に残していくので、食事を心配されますが、元々ジャンクフードはほとんど食べない。高校の同級生が練習パートナーとして渡米してくれるので、野球漬けの日々を送ることになると思います。

想像がつかないのはグラウンド内ですね。よく「動く球への対応はどう考えていますか」と聞かれますが、体感したことがないので答えようがない。
メジャーのテレビ中継を見ると、凄い変化球を投げているように見える。ただ、日本の中継とカメラの角度が違います。日本の投手と比べて曲がりがどのくらい違うのか? 
打席に立ってみないとわからないというのが正直な気持ちです。だから自信がありますかと聞かれて、あるとも言えない。内野を守ることも同じですね。準備は当然しますが、とにかく行ってみないと分からない。

〈NPBで10年間プレーしての決断は満を持しての挑戦にも見えるが、今年は東京五輪が開催される。筒香は2015年のプレミア12、2017年のWBCで侍ジャパンの4番を務めてきた。
「自国開催の五輪は一生に一度」と出場を熱望する選手が多い中、違う道を選んだ。MLBは東京五輪への選手派遣に慎重な姿勢を崩しておらず、筒香も代表入りは難しい〉

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200210-00000001-pseven-spo
2/10(月) 7:00配信