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やむなく買った『SG-1000 II』 初代『ファミコン』ブーム中、独自の存在感

出会いは「ファミコンの代わりに」と勧められ

「ファミリーコンピュータ」(以下、ファミコン)が家庭用ゲーム機市場で大きなシェアを占めていた1980年代半ば、セガ・エンタープライゼス(現:セガゲームス)も数機種の家庭用ゲーム機を発売し、独特の存在感を放っていました。まだ家庭用ゲーム機の情報を手に入れる手段がほとんどない時代、「ファミコン」の代わりに「SG-1000 II」を買ってもらったライターの早川清一朗さんが、当時の思い出を語ります。

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「SG-1000 II」を買った時、自分と母親は間違いなく疲れていました。ファミコンが、どこに行っても手に入らなかったのです。

 1983年に任天堂が世に送り出した「ファミコン」は、ほどなく人気が爆発し、どこに行っても手に入らないという状況となっていました。どうしても「ファミコン」が欲しくて仕方がなかった当時の筆者は母親にねだりまくり、なんとか買ってもらう約束を取り付けましたが、肝心の物がないのではどうしようもありません。

 どのくらい探し回ったのかはもう忘れてしまいましたが、あるおもちゃ店に行ったとき、店員さんに「ファミコンと似たようなのがありますよ」と勧められたのが「SG-1000 II」でした。当時はインターネットどころかゲームの情報誌すらほとんど存在しておらず、小学生が家庭用ゲーム機やソフトの内容を事前に調べる方法はほとんどありません。ファミコンを探すことに疲れていた筆者は「それならこれでいい」と、「SG-1000II」を買ってもらい帰宅しました。その後、約40年にわたりさまざまなゲーム機を購入し続けた筆者にとって、記念すべき第一号のマシンになるとは、あのときは想像もしませんでした。

 本体と一緒に買ってもらったカセットは『チャンピオンサッカー』だったことを覚えています。どうしてこのカセットを選んだのかは覚えていませんが、何しろ並んでいるカセットのどれもこれも、どんなゲームなのかさっぱり分からないのです。たぶんサッカーという知っている単語が入っているからこれにしたのだと思います。

左手の親指にマメができるまでやりこんだ「SG-1000 II」

自宅に帰ってゲームができるという環境をもたらした存在(画像:写真AC)
「ファミコン」ではありませんが、家庭用ゲーム機を買ってもらえたのは小学生にとっては一大事です。ひたすらに目の前にある『チャンピオンサッカー』をやりまくりました。「SG-1000 II」のコントローラーには別付けのツマミがあり、最初はそれを付けて操作していたのですが、ツマミに親指を押しあてていたためすぐにマメができてしまったのをよく覚えています。ツマミを外しても操作できると気付いてからはすぐに外してしまいました。

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