各球団のGMが証言、飛ぶボールに振り回された!? 「選手の評価に影響」も

メジャーリーグでは今季、史上最多となる6776本のホームランが飛び出した。今季から「飛ぶボール」に変わったのではないかとの声はメディアだけでなく、選手からも多くあがったが、各球団のGMからも同様の意見が出ているという。

米ヤフースポーツは「MLBは安定したボールを生産できると確信しておらず、GMたちは適応することになる」とのタイトルで特集を掲載。先週まで行われていたGMミーティングでも、飛ぶボールが話題となったことを紹介している。

記事の中では、3人のGMの声を紹介。フィリーズのマット・クレンタックGMは「明らかに今季のボールは以前とは違った」と振り返ったという。これまでのシーズン総本塁打のメジャー記録は6105本(2017年)で、今季は実に671本も更新したことになる。
数字上では、ボールが変わったとの意見は“正当”に見える。

そんな中で、アスレチックスのデビッド・フォーストGMは「明らかに我々の最大の懸念は、今後ボールがどのようになるか、選手を評価する際にそれがどう影響するかだ。求めているものは安定性だよ。それを軸にチームを作るんだ」と指摘。
エンゼルスのビリー・エプラーGMも「フィールドで起こっていることのどの程度がボールによるものなのか予測することは難しい」と“困惑”の声をあげたという。選手の能力なのか、ボールの影響なのか。
選手を評価する立場の強化責任者としても、そのジャッジが難しくなっているというのだ。

フィリーズのクレンタックGMは「全30球団に影響があったため、不公平に有利になったりしたわけではない」と“公平性”は保たれているとの見方を示しながら、「しかし、より早く適応できたチームがいくらか恩恵を受けたと思う」とも指摘。
ボールの“変化”に各球団が振り回されたことも分かる。

なお、ポストシーズン中には逆にボールが飛ばなくなったとの声が多くなり、カージナルスの分析部門がはじき出した数字では、レギュラーシーズン中と比較して実際に4.5フィート(約1.37メートル)も飛距離が落ちたとのデータが出ていた。
来季またホームラン数に大きな増減があれば、各球団は対応に迫られることになりそうだ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191121-00612035-fullcount-base
11/21(木) 11:18配信