ラグビーW杯で初の8強入りを果たした日本の司令塔、SO田村優(30)=キヤノン=が29日、母校の国学院栃木高(栃木市)に凱旋(がいせん)。
約1500人から大歓迎を受けた。女子生徒から突然“告白”される場面もあったが、プレーと同様に動じずに対応。準々決勝で着用したジャージーを学校に寄贈し、「あきらめなければ、思っていることはかなう」とメッセージを送った。

付属の中学校も含めた約1500人の生徒のスタンディングオベーションの中を田村は、はにかみながら進んだ。壇上で「何でも話します」と請け負った質問コーナーでは、いきなりのパンチを浴びた。

「絶対に言わなきゃと思っていたんですが、前から田村さんのことが好きでした」

女子生徒からの思わぬ“告白”に会場はざわついた。しかし、田村は「もっと好きになってください。頑張ります」と笑顔で応対。変幻自在のパス同様、巧みにさばいた。

史上初めてW杯8強入りを果たした日本の司令塔として、5試合全てに先発。南アフリカを破るなど3勝した4年前のW杯後も「世界と戦うベースができた場所」と母校を訪れたが、
「今回は歴史を変えた。結果を出しました。文句なしでしょう」と達成感をにじませた。

9ゴール、11PGの51得点は、3位決定戦と決勝だけを残す大会のトップに立つ。ゴールキック成功の秘話も明かした。

僕のラグビー人生の中でも、最大級のプレッシャーに襲われる大会。キックの練習ではジェイミー(ジョセフ・ヘッドコーチ)らコーチ陣に囲まれ、
“お前のキックは世界一下手クソだ”などと罵声を浴びながら蹴った。プレッシャーをはねのける準備ができた」

学校で顕著な功績を残した者に与えられる「佐々木賞」を授与され、お返しに南アフリカとの準々決勝で着用した背番号10の赤白ジャージーを寄贈した。

「W杯は2度目だが、何を犠牲にしてでも立つべき場所と頑張った。あきらめなければ、思っていることはかなう」と熱いメッセージも送った田村。
栃木市にはまだ台風19号の爪跡が残り、「何か手伝えることがあればやります」と“ボランティア志願”も口にした。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191030-00000016-sanspo-spo
10/30(水) 7:00配信

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