NHKから国民を守る党の立花孝志党首(52)が8日会見し、本紙昨報通り、参院埼玉選挙区補選(10日告示、27日投開票)への出馬を正式表明した。出馬に伴い、現在の比例代表選出としての参院議員は自動失職する。

また、同党の代表にホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(46)を招きたい意向も明かし、報道陣を驚かせた。この補選を契機に、良くも悪くも目立ったN国党は大きく“モデルチェンジ”を図る構えだという。

「立花氏 異例の鞍替え出馬」との本紙報道を受け、立花氏は昼の参院本会議後、報道陣に「辞職する方向で調整しているのは事実」と認め夕方の会見で正式に表明した。

 100人近い報道陣やユーチューバーを前に、立花氏は緊張した面持ちで、経緯を説明。7月の初当選から約3か月での鞍替え出馬には批判があることは百も承知で「70日そこらで議席を放り投げて、国会の論争にも入らずに議員辞職することへ票を入れた皆さま方の批判、お叱りがある。ただ、国会議員になって自らが既得権益に取り込まれようとしている。守りに入るより、攻めに転じないといけない」と出馬を決意したという。

 補選は上田清司前埼玉県知事(71)に共産党も含めた与野党が相乗りする異例の構図が予想されている。そもそも補選が行われるのは、8月の県知事選に大野元裕参院議員(5
5=現知事)が鞍替え出馬したため。

「大野氏が7月中に(参院議員を)辞めていれば、この補選は行われなかった。22億5000万円の選挙費用がかかる。これこそ税金の無駄使い。(上田氏と大野氏が)知事の席と参院の席を取り換えようとしているだけで、N国党以外は指をくわえて見ている。こんなの許せないでしょ」と立花氏は今回の出馬に大義があると力説した。

 補選では、これまでの“ハチャメチャ路線”からの脱却を図る狙いもある。参院選の政見放送では、NHK問題の追及で「不倫、路上、カーセックス」を連呼し、波紋を呼んだが、10日に予定される収録では下ネタを封印。上田氏が30年近くにわたって、国会議員や知事を務めながらも再び国政に返り咲こうとしていることを“既得権益の象徴”と糾弾する考えだ。

「NHKのスクランブル化」のワンイシューを掲げているN国党だが、今後は「既得権益をぶっ壊す!」がキーワードになる。立花氏は「目標はNHKのスクランブル化で変わらないが、NHKは既得権益のど真ん中にいて、周りをぶっ壊していかないといけない」。

 この1〜2か月は既得権益集団と化しているとする労働組合やメディア、省庁にも牙をむき旧態依然とした日本の病巣としてきた。

「既得権益をぶっ壊す党」と変貌しつつあり、そのリーダーには、ホリエモンこと実業家の堀江貴文氏(46)を迎え入れるプランもこの日、明かした。既に次期衆院選についてN国党からの出馬をオファーしているが、立花氏は「堀江さんの能力、実績を考えれば、私が代表職を退いて、お任せしたい。それくらい、ウチの党としては来ていただきたい」と話し、補選でも応援弁士を依頼するという。

 立花氏およびN国党が、どこまでお行儀良くなるかは不明だが、NHK問題だけでなく、ウイングを広げることで、支持層を拡大したい狙いだ。

「今回の補選を冷静に分析したところ、十分に勝てる」と立花氏。投票率が上がれば、無党派層の支持を取り込んで、勝機があると踏む。大楽勝と余裕をかましていた上田陣営は立花氏の出馬に大慌てで、選挙戦略の見直しを迫られている。 

2019年10月9日 17時0分
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