関根潤三はとにかく基礎の反復を徹底してやらせると、
広岡が関根の本の推薦文で書いているな。
大学の頃の関根は一日五百球とか投げ込んで、
練習相手で捕手の根本陸夫が、
あまりの長時間投げ込みに付き合い痔になったとか。
関根は広島には単身赴任で寮に住んでいて、
同じ寮住まいの衣笠に毎晩素振りをさせていた。
ある日、雨で試合だか練習だかが流れて、そのまま衣笠が飲みに出かけて門限破り。
関根は寮の玄関で待っていて、衣笠を見ると、
「サチオ、素振りだ」と泥酔の衣笠に素振りをさせた。