かつて日本代表を率いたトルシエ氏は久保建英の将来を“予言”

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日本代表MF久保建英は、来季から世界的な名門であるレアル・マドリードに加入することが決まっている。その久保について、2002年の日韓ワールドカップ(W杯)で日本代表を率いたフィリップ・トルシエ氏が、「メッシのような選手になるための全ての要素を持っている」と話している。アジアサッカー連盟(AFC)公式サイトのインタビューに応じた。

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 久保は6月に日本代表が招待参加したコパ・アメリカ(南米選手権)で全3試合に出場。第1戦のチリ戦(0-4)と第3戦のエクアドル戦(1-1)にはスタメンで、第2戦のウルグアイ戦(2-2)では途中出場した。そのプレーに感銘を受けたと話すトルシエ氏は、「彼はボールがある時も、ない時にも速さがある。そして、ボールコントロールとパスに素晴らしい能力がある」と絶賛した。久保がバルセロナの下部組織に所属していた頃から引き合いに出されるアルゼンチン代表FWリオネル・メッシという将来像についても言葉を残している。

「誰もが久保をメッシと比較したがっているのは知っている。そして、メッシが(久保と)同じ年齢だったときと同じような能力を持っている。優れたテクニックとスピードを持ち、メッシのような選手になるための全ての要素を持っている。本当にメッシのようになったなら素晴らしいことだ」

 久保はレアル加入1年目となる来季、Bチームに相当するカスティージャでプレーすることになっている。それでもトルシエ氏は、遅くない時期にトップチームに上がるチャンスをつかむだろうと予言をしている。

「もちろん彼がBチームを卒業し、マドリードでポジションを勝ち取るのは簡単なことではないと誰もが知っている。だが、マドリードのようなクラブが彼と契約するのは才能の証明であり、心配はしていない。私たちは来年、あるいは半年後に彼と再会できると思っている」

“スター・システム”を批判していたトルシエ氏さえも認める久保の才能

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トルシエ氏は久保の実力がレアルでプレーしていけるだけのものがあると考えている。それはコパ・アメリカでのプレーから「本当に印象的だった」という好感触を得たからのようだ。そして、久保の存在は日本やアジアのサッカーにとっても重要になると話している。

「日本とアジアのサッカーには“大使”が必要だ。私は彼の成功を強く願っている。メディアとファンも結びついていくことが必要になる。どこへ行っても誰かが追いかけてくる状態は選手にとってプレッシャーになるが、このプロセスは選手のやる気につながるし、良いビジネスも生み出す。2020年の東京五輪にも重要なことだ。久保についての話題には必ずセットになっていくからだ。彼はそれだけ特別なタレントだ」

 トルシエ氏は“黄金世代”と呼ばれた1999年ワールドユース(現U-20W杯)の準優勝メンバーや、翌年のシドニー五輪に出場した選手たちを多く日本代表に抜擢して日韓W杯のベスト16に導いた。当時のトルシエ氏は“スター・システム”として若手が持ち上げられる状況を批判していたが、久保の存在はそれを超えていると見ているようだ。トルシエ氏の予言通り、レアルのトップチームでプレーする場所を勝ち取れるのか、そして東京五輪につながるシーズンにしていけるのか、久保への注目は高まり続けている。

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