年功序列の意識が強い日本のお笑い界では、後輩芸人は先輩芸人に何があっても逆らってはいけないとされている。だから、こういうことがあると、発言の内容を問わず、業界内では立場が下の者に対して批判的な声が高まることになりやすい。

 しかし、一方でお笑いには「既存の権威を疑い、権威をあざ笑う」という社会的な役割があるというのも事実だ。いまや松本が一種の権威になっているのだとすれば、それに対して下の世代から批判の目が向けられることもお笑いのあり方としては健全だと言える。