将棋の羽生善治九段（４８）が２３日、東京・千駄ヶ谷の将棋会館で指された第３２期竜王戦１組出場者決定戦で、木村一基九段（４５）に敗れた。同数で並んでいた故・大山康晴十五世名人を上回り、単独での歴代最多勝となる公式戦通算１４３４勝目をかけた対局だったが、記録更新は持ち越しとなった。

　振り駒の結果、羽生九段は後手番に。戦型は横歩取りとなり、中盤までは互角の勝負を展開した。だが、木村九段の思い切りのいい踏み込みの前に劣勢となり、最後はそのまま押し切られた。

　敗れた羽生九段は、今期の竜王戦決勝トーナメントへの進出を逃し、昨期の七番勝負で敗れた広瀬章人竜王（３２）へのリベンジ挑戦もならず。次戦は６月４日に指される、第６０期王位戦挑戦者決定リーグ白組プレーオフ・永瀬拓矢叡王（２６）戦。新記録とともに、タイトル通算１００期へ向けての重要な対局に挑むことになる。

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