(続き1)

冒頭で紹介した「稲村亜美事件」に揺れたリトルシニア関東連盟では、同じ
開幕式でもうひとつの「異変」が起きていた。

「開幕式に参加したチームが199チームで、ついに200チームを割ってしまいました。
しかも、入場行進には1チーム25人ずつ参加できるのに、その人数を満たせなくて、
10人とか15人で参加しているチームも多かったです」(大会関係者)

1チーム25人で約200チームなら、単純計算で5000人の中学生が参加できたはずだ。
しかし、「正確な数は分からないが、おそらく4000人くらいしか参加していなかった
だろう」というのが関係者の共通した意見である。リトルシニア関東連盟では
「神宮球場で入場行進ができるのは自分たちだけ」ということを自慢にしていて、
古参の役員は「子どもたちは神宮球場に入れることを毎年楽しみにしているんだ」
と口をそろえるのだが、そのわりに参加者が想定より2割も不足しているのは
どういうことなのだろうか。