4/5(金) 16:31配信

 大舞台で栄光の番号をつけるのは――。2020年東京五輪が近づくなか、A代表を兼任する森保一監督(50)が率いる東京五輪代表の選考レースもすでにスタートしている。有望株が多い世代に加えて、オーバーエージ(OA)枠を狙うベテランたちも次々と立候補しているが、そんな中で注目されるのが10番争い。候補者乱立で過去にないほどの大激戦ムードが漂っている。

 森保監督は東京五輪代表について「兼任スタッフ一同で選手を見て把握し、私が行けるときには私の目で確かめてチームづくりをして、東京五輪に向かっていきたい。(A代表と)両方の側面から今チームを見られている。確実に前進している」と語っている。今後選考レースは本格化していくが、同時に注目を集めるのがひのき舞台で誰が背番号10をつけるかだ。

 A代表では3月に代表復帰したMF香川真司(30=ベシクタシュ)とMF中島翔哉(24=アルドハイル)による10番争いが勃発した。だが、五輪代表ではそれをはるかにしのぐシ烈な争いが予想されている。

 森保監督が2017年10月に東京五輪代表監督に就任以降、昨夏のジャカルタ・アジア大会をはじめ公式戦ではMF三好康児(22=横浜M)が10番を任されている。五輪代表の歴代10番は、00年シドニー大会のMF中村俊輔、04年アテネ大会のMF松井大輔、08年北京大会のMF梶山陽平、ロンドン大会のMF東慶悟、リオデジャネイロ大会の中島。いずれも本番前から固定されてきたメンバーで、選定においては“無風状態”だった。

 しかし地元開催となる栄光の舞台に向けては、簡単に事が運びそうにない。東京五輪世代でありながら、すでにA代表のレギュラーに定着しているMF堂安律(20=フローニンゲン)はかつて「やっぱり10番が好き」と熱く語っており、A代表入りして21番を与えられた際も「結果を出してから言えるようにしたい」と10番への未練を隠そうとしなかった。

 東京五輪のスター候補として注目を集める“天才少年”のMF久保建英(17=FC東京)も台頭すれば当然候補になる。また、昨年末のクラブW杯で世界を相手に活躍し、U―20日本代表や名門鹿島で10番を背負うMF安部裕葵(20)も有力候補の一人だ。さらに、OAでの出場に意欲を見せるMF本田圭佑(32=メルボルン・ビクトリー)も以前から10番に強い執着心を持っており、選ばれれば黙ってはいないだろう。

 森保監督は背番号10の持つ意味を「サッカーにおいて10番という背番号は、世界的に見ても誰でもつけられる背番号ではない」と強調しており、まさに選ばれし者だけが手にできる番号。果たして勝ち取るのは誰か。

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