「日本のプロ野球の一線で活躍するほとんどが韓国人って話もある」
―― 元阪神の桧山選手はさらりと言う。
在日3世の識者が、戦後日本を熱くしたコリアンスターたちの知られざる実像を語り尽くす。

プロ野球界に目を転じれば、先に挙げた張本勲氏をはじめ、400勝の金田正一投手、
ミスターロッテの有藤道世氏、広島の名捕手・達川光男氏、南海や近鉄で活躍した
新井宏昌氏など、こちらも多くの在日スターがいました。

いまの球界でも在日スターは多く活躍しています。今季、広島の4番に返り咲いた
新井貴浩選手は、高校生のとき、韓国の全国大会で活躍しました。

長らく阪神で代打の神様と崇められた桧山進次郎選手は、2004年、韓国系の
『統一日報』のインタビューに、こう答えています。

「日本のプロ野球には帰化している選手も含め韓国人は多い。
一線で活躍している人のほとんどが韓国人って話もある。
食生活の違いもあって、体がもともと強いって事情もあるんですかね。
そのうえ負けん気も強い」

在日選手がその出自で葛藤に苦しむのは、オリンピックや日本代表となったときです。
2006年、第1回WBC(ワールドベースボールクラシック)の侍ジャパンメンバーには3人の在日がいました。