作業員姿に変装して東京拘置所を出るゴーン被告(中央)(撮影・山崎安昭)
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6日に保釈された日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(64)は、報道陣の追跡を避けるためだったのか、手の込んだ変装で現れた。

インターネット上などでは、その姿をちゃかす声が目立ち、「意味が分からない」との批判も。関係者によると、変装は弁護側の提案だったという。

特徴的な太い眉から、英国のコメディー番組「ミスター・ビーン」の主人公に似ていると言われるゴーン氏。ネット上には「ビーンの格好をして出てくればよかったのに」などの声があふれた。前東京都知事の舛添要一さんはツイッターで「背広姿で堂々と日産の高級車に乗ったほうがよかった」とした。

「マスコミから逃げるためなのか、ジョークなのか、私たちが驚くようなもっと違う意図があるのか、いろいろと考えてしまった」と語るのは作家のあさのあつこさん。「注目するのは、これから何を語るのかであって、どんな格好で出てきたかではないのに…。変装の意味がさっぱり分かりません」と首をかしげた。

6日午後4時半すぎ、東京拘置所(東京都葛飾区)。大きなロゴマークの入った青い帽子に暗い色の作業服、マスクをした男性が何人もの拘置所職員に囲まれ出入り口に姿を見せた。工事関係者のように見えたため、集まった報道陣からは「えっ、今のはゴーン氏?」と戸惑う声も。だが望遠レンズによって本人と見破り、報道各社は保釈を速報。拘置所を出た軽ワゴン車を追尾した。

スズキの軽ワゴン車は埼玉県の春日部ナンバーで、県内に実在する建設業者の名前が記されていた。屋根には脚立を積み、後部座席には作業道具を積んだとみられる段ボール箱も。帽子のロゴマークは埼玉県内の鉄道車両整備業者のものと似ていた。作業服は保釈に合わせて差し入れられたとみられる。(共同)
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