「バイトテロ」の連鎖が止まりません。大手コンビニチェーン店でも、学生のバイト店員が売り物であるおでんのしらたきを口に含み、吐き出すという動画をSNSに投稿。
炎上するという騒ぎが起きました。甲子園出場経験のある強豪校の野球部出身者


 こういった無責任な案件を目にすると、尋常じゃないほどの正義感を発揮するのがネット民というもの。すぐさま個人名が特定され、匿名による投稿でその名が晒されてしまいます。
若さゆえに目立ちたいのは理解できますが、軽はずみな行動が周囲に迷惑を掛けてしまうことも強く認識した方が良いでしょう。代償はあまりにも大きいからです。

 さて、大手コンビニチェーン店の「しらたき吐き出し」が発覚した後、アマチュア野球界は一時、騒然となりました。
ネット上で明かされた、しらたきを吐き出した学生バイト、そしてその模様を撮影した学生バイトの両者とも、別々ではありますが甲子園出場経験のある強豪校の野球部出身者だったからです。

 なぜ、そんなことをしたのか…。

 指導者やOB、元チームメートが受けた衝撃は、大きかったことでしょう。

 ともに部のカルチャーとしては、野球だけが上手ければ何をやってもいいという雰囲気ではありません。
むしろ人間的な成長に重きを置き、レギュラークラスから控え部員らがそれぞれの役割を認識した上で、一つになって目標達成を目指していく。
そんな中で汗を流し、高校の3年間を戦い抜いたことは容易に想像がつきます。

企業の人事担当者の「定説」に疑問を投げかける結果に

 そしてこの一件は、就職活動においての人事担当者の「定説」にも疑問を投げかける結果となりました。

 「定説」とは、次のようなものです。

 「迷ったら野球部経験者を採用しろ。声を出し、社内の空気を良くしようとする。自己犠牲の精神を持ち、フォア・ザ・チームの心意気で組織に尽くしてくれる。
厳しい環境で青春時代を送ったことから、タフな心身を誇り、必ずや目標達成に貢献できる」

 読者のみなさんの周囲にも、野球強豪校出身のこのような思い当たる同僚はいませんか。
「オレが、オレが」になりがちな社内の生存競争の中で、送りバントや進塁打をいとわない。決してその働きぶりは数値化されて評価されるわけではないが、
彼がいるといないのとではチームのモチベーションが違うんだ、という。

コンビニオーナーが想像もしなかった結末…

 きっと今回の「舞台」となったコンビニのオーナーさんも、このような期待を胸に採用したことでしょう。ただでさえコンビニ業界は人手不足。首都圏では外国人労働者の方々も増えてきました。

 そんな中、バイト募集に応募してきた若者の履歴書を見たら、強豪校の野球出身者だった。礼儀正しいし、のみ込みも早い。
シフトがなかなか埋まらない深夜帯などもある程度、任せることができそうだな-。

 まさかこんな結末を迎えることになるとは、想像できなかったに違いありません。

http://news.livedoor.com/article/detail/16040141/