シント=トロイデン移籍1年目でリーグ5位の11ゴールを挙げるハイパフォーマンス

シント=トロイデンのMF鎌田大地は、ウイングを主戦場にリーグ5位の11ゴールを挙げている。苦汁をなめた昨季のフランクフルトから一転、ベルギー移籍で輝きを取り戻しているが、マーク・ブライス監督は「テクニックは(ベルギー)リーグのレベルを超越している」と絶賛している。ドイツメディア「FUSSBALL.NEWS」が報じた。

 鎌田は2017年6月、J1サガン鳥栖からドイツ1部フランクフルトへ完全移籍。4年の長期契約を結び、開幕戦でリーグデビューを飾ったものの、その後失速して1年目はわずか3試合の出場に終わった。

 2年目の逆襲を誓うなか、フランクフルトから構想外の扱いと伝えられ、昨年8月末にベルギー1部シント=トロイデンへの期限付き移籍が決定。そこから鎌田の快進撃が始まった。

 リーグ第7節ヘント戦(2-1)で、途中出場から初ゴールで決勝点を挙げて勝利に貢献すると、3試合連続弾を含むチームトップの11ゴール(26試合終了時)を積み上げ、得点ランキングでも堂々のリーグ5位にランクインしている。

 ドイツメディア「FUSSBALL.NEWS」は「カマダはブライスを感心させる」との見出しで、ゴールを量産する日本人アタッカーについてレポートしている。

「シント=トロイデンは5位につけている。マーク・ブライス監督の重要なファクターがダイチ・カマダだ。ブライスは彼の爆発に驚いた」

「ポジショニング良くプレーでき、両足でドリブルもできる。彼は予測不可能な存在」

 記事では、ブライス監督が加入当初の鎌田は“未知数”だったと認めつつ、ポテンシャルの高さに舌を巻くコメントを紹介している。

「ダイチは未知のファクターだったが、非常に上手くやっている。ポジショニング良くプレーでき、テクニックの質は高く、両足でドリブルもできる。それは彼を予測不可能な存在にする。彼のテクニックは(ベルギー)リーグのレベルを超越している」

 一方で記事によれば、スポーツダイレクターを務めるトム・ヴァン・デン・アビーレ氏はドイツ移籍専門サイト「transfermarkt」のインタビューで、フランクフルトから期限付き移籍の身である鎌田の去就について次のように話したという。

「カマダはキャリアで初めて“ストライカー”としてプレーしている。ここまで非常に良いパフォーマンスを見せているが、後半戦は苦労している。他のチームが彼のことを分析しているからだ。我々は来季も彼をベルギーにとどめるつもりでいる。しかし、この(苦戦する)状況が続くようであれば、それも簡単ではないだろう」

 フランクフルトとは2021年まで契約を結んでおり、シント=トロイデンへのレンタルは1年のみ。シーズン終盤戦でもハイパフォーマンスを続けられるかで、鎌田の“未来図”は違ったものになりそうだ。

写真
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2019.02.17 フットボールゾーン
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