プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)は17日からファイナルステージが開始。パ・リーグは10年ぶりに頂点に立った埼玉西武とファーストステージを突破した福岡ソフトバンクが激突する。今回は、西武・辻発彦監督に単独インタビューを敢行。シーズンの総括や就任から2年間の振り返り、そして来たるポストシーズンに向け、意気込みを語ってもらった(取材日:10月8日)。

厚みのある攻撃の要因は?
――10年ぶりの優勝おめでとうございます。


 ありがとうございます。


――優勝の一番の要因は何でしたか。


 やっぱり一番目立ったのは打線でしょうね。これだけ得点力があったことが一番大きかったと思います。開幕当初から投手力がちょっと不安な中でも得点を重ねてくれて。一方の投手陣も夏場ぐらいから安定してきましたね。


――打線はNPB歴代3位の792得点を挙げるなど、球史に残るような数字を残しました。その中でも軸は誰だと考えていますか。


 軸というよりは、各打順の役割を考えると、そこに適した選手がハマったと見ています。出塁率のいい秋山(翔吾)、源田(壮亮)が1・2番にいて、3番からは勝負強い浅村(栄斗)、山川(穂高)、そのあとベテランの栗山(巧)であったり中村(剛也)がいたので、層が厚かったですね。外崎(修汰)も走攻守すべてに力を発揮してくれて、勝負強いところもあります。他にも足を使える選手が多いのが大きいと思いますよ。


――浅村選手と山川選手が最後まで打点王争いを繰り広げましたが、打線全体への相乗効果は見えましたか。


 得点や打点というのはランナー出てからの打撃になるじゃないですか。やっぱり3・4番の前に出塁してくれる、たとえば9番バッターに金子(侑司)が入ったら足もあるし、そういうところで厚みのある攻撃ができるのはありましたね。


――辻監督の現役時代は小技が効いて、右打ちなどチーム打撃に長けた印象がありますが、こういう強力打線を形成されたのは意図的だったのか、それとも偶然の産物だったのでしょうか。


 まずは戦力の分析(ありき)じゃないですか。戦力に応じた戦い方をしないといけない中で、こういう打線ができただけですよ。

4番・山川が成長した部分
――スタメンを見ても30歳以下の選手が多い。若い選手へのアプローチで工夫した点はありましたか。


 そうですね……シーズン143試合の長丁場において、引きずらないように。負けたら負けたで次に向かっていくだけですから。なるべく引きずらないように、当然人間ですからミスして負けたらチームに迷惑をかけることにもなりますし、ネガティブ(な感情)になりやすいじゃないですか。もちろんそういう選手もいます。


 ただ、僕の経験上、自分がネガティブになったときに監督やコーチ、先輩方がかけてくれた言葉が救いになったから。「お前、エラーしても好きに打てー!」と言ってくれたほうが「よーし、頑張るか」となるじゃないですか。黙って何も言ってくれなくて、「エラーで負けちゃったな……」という気持ちでいるのが一番つらいですよね。お互いに話しながら引きずらないように、前に前にという気持ちになっていくのが、一番いいんじゃないかと思います。


――そういう意味では技術面よりも精神的に支えるような言葉をかけるのでしょうか。


 いやもう、雑談ですよ。技術についてはできなかったら練習すればいい。誰も失敗したくてやってるわけじゃないですし、失敗したらしたで「終わったこと」なので。普段からおろそかにすると怒りますよ。しっかりと取り組んでいる姿を見せていれば、僕は怒らないです。


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