今年もカープが神ってきた。広島は23日のヤクルト戦(マツダ)に9―8で逆転サヨナラ勝ち。
優勝マジックを2つ減らして「24」とした。3点を追う9回一死一、二塁から丸の28号3ランで同点とし、最後は鈴木が左翼席へ24号ソロ。
サヨナラ弾の鈴木はくしくも昨年の同日、横浜スタジアムで右足首を骨折。シーズン終盤を棒に振ったが、
今季は8月だけで10本塁打と球団初の3連覇達成へ貢献し続けている。

そんな中、最大7点差をひっくり返し、劇的な幕切れを演出したのは「1番・左翼」でスタメン出場の野間峻祥外野手(25)だ。
9回一死走者なしから遊ゴロで一度はアウトになりながらもリクエストで判定が覆り、内野安打としたところから猛攻が始まった。

赤ヘルのリードオフマンといえば田中だが、打撃不振から現在は5試合連続で7番起用。
「タナキクマル」を解体し、1番に抜てきされている野間はこの日4安打1打点2盗塁と大暴れ。
打線の火付け役となり「(4安打は)全部ブサイクな打球でしたね」と謙遜しながら
「とにかく必死に後ろにつなぐことだけを考えている」と与えられた役割を全うしている。

今後の起用について、迎打撃コーチは「(野間の1番固定は)相性などもあるし、
分からない」とした上で「(田中)広輔が調子を落として野間が結果を出している以上、新しい攻撃のバリエーションができたと考えていいと思うし、
競争関係も生まれる」と新トリオ“ノマキクマル”の手応えを口にした。

野間は今カード限定で着用した「℃℃℃ユニホーム」の広告塔にもなっている。
過去には2016年に引退した黒田氏、新井、前田(現ドジャース)らチームの顔が限定ユニホームのポスターに起用されていたが、今回の“センター”を務めている。

球団幹部は「『ドドドォー!!!』というキャッチフレーズと同じように勢いを感じたのが野間だった」と
企画段階で丸の代役として中堅を守ってブレークし、その後もレギュラーとして定着しつつある野間を選んだという。

昨季のセ・リーグMVPの丸は17日に国内FA権を取得。
万が一、流出ということになっても野間のような生きの良い若鯉が控えている。これが赤ヘルの強さであり、7点差大逆転というミラクルさえも簡単に演じてしまう。

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