0001しじみ ★
2018/08/22(水) 11:43:03.00ID:CAP_USER9それは劇的なフィナーレだった。
6点を追う済美は8回に打者一巡の猛攻撃で8点を奪い一気に逆転。だが、星稜も9回に3連打を含む4安打で2点を奪って追いつきゲームは延長戦へ。12回で決着がつかず今大会2試目のタイブレークに突入した。
タイブレークとは今春のセンバツ大会から導入された新ルールで延長13回から無死一、二塁で前の回からの継続打順でスタート、決着がつくまで行う。決勝戦だけは採用せず延長15回まで行い、同点の場合は引き分け再試合。その再試合ではタイブレークを適用する。
無死一、二塁から始まる高校野球版のタイブレークは、送りバントが必須作戦となっているが、先攻の星稜は強攻策を選択して走者を進め、河井陽紀の一打は大きなバウンドの三塁ゴロ。三塁手はバックホームしたが、間一髪セーフ。さらに一死一、三塁から、ベンチは佐々井光希へスクイズのサイン。変化球が低目のボールゾーンに落ちる難しいボールを執念でバットに当てて2点目を刻んだ。
2点を追う済美は、単純な送りバントではなく自らも生きるセーフティバントのサインを送った。
政吉完哉が三塁へ意表をつくセーフティを成功させて、お膳立て。1番打者の矢野功一郎は、左打席に入りカウント1−2から112キロのスライダーをうまくすくった。高く舞った打球は風に乗ってライトポールを直撃した。「感触もなかったので入るとは思っていなかった」という矢野は一塁を回るところまで全力疾走していた。「頭が真っ白。最高の一日です」。史上初の逆転サヨナラ満塁弾はタイブレークの舞台で生まれた。
甲子園は、熱狂の坩堝と化し、ネット上でも大きな話題となった。
「まるで漫画みたい」「感動した」と、賞賛するものがほとんどだったが、一方でタイブレーク導入の是非を問う声もあった。
「こんなルールでは星稜がかわいそう」「タイブレークがなければ結果は違う」「高校野球ではタイブレークはいらない」という感情論から、中には、「これが本当の選手ファーストだろうか。無理やり決着させての感動の押し売りではないか」という辛らつな意見もあった。
初導入となったセンバツ大会では適用ケースがなく、6日の1回戦の旭川大対作久長聖が初のタイブレーク適用試合となった。この試合は4−4のまま延長13回へ。先攻の佐久長聖旭はバントを失敗して得点できず、その裏、旭川大はバントを成功させ一死二、三塁にしたが、得点につなげることができない、14回も佐久長聖はバント作戦。真鍋龍平の三塁側へのバントが絶妙で、三塁手が処理を見送ったが、ほぼライン上でストップした。満塁となり上田勇斗のセカンドゴロの間に勝ち越した。その裏、旭川大は、送りバントを使わず強攻策に出たが、それが裏目となり、無得点に終わりゲームセット。タイブレークは、予想通りのほぼバントの攻防になり、2試合ともにバントの成否が勝敗を分けることになったが「緊張した」「楽しかった」と選手が感想を口にしたように試合に緊張感とスリルはあった。「面白い」というファンの感想もネット上では目立った。
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