2020年の東京五輪・パラリンピックの暑さ対策に向け、東京都は13日、マラソンや競歩のコースになる皇居外苑の内堀通り(千代田区)で、歩道に散水して路面の温度変化を調べる実験をした。今夏の猛暑を受けて観客向けの対策のために都が初めて実施した。
東京五輪の男女マラソンは、暑さ対策のため開始時刻を当初予定より早めて午前7時、競技が4時間程度に及ぶ男子50キロ競歩は全日程で最も早い午前6時にすることになった。実験は競技開始前の午前4時にスタート。農業で使う穴の開いたチューブを歩道脇に約100メートル敷設して水をまき、午前10時まで30分ごとに路面の温度や気温を測った。
午前9時の気温は33.5度。散水した場所の路面温度は28〜29度で安定し、散水しない所より最大4度ほど低くなった。日傘の効果も調べたが、曇り空で目立った変化はなかった。都の担当者は「散水すると路面温度が上昇せず、路面の照り返しを防ぐ一定の効果があった」と話した。
都は、競技コースや会場周辺の道路に路面の温度の上昇を抑える特殊な舗装をするほか、街路樹が大きく育つように剪定(せんてい)し、観客が涼を感じられるよう木陰を作るなどの暑さ対策も進める。【森健太郎】
8/13(月) 11:18配信 毎日新聞
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