小笠原道大と谷佳知。球界を代表する二人のスター選手が、今年も巨人をお払い箱になった。


ある日ハム球団関係者が言う。

「もし巨人に移籍せず日ハムに残っていたなら……そう思わずにはいられません。鋭い眼光で相手投手を睨みつけ、豪快なフルスイングで打球をスタンドへ運ぶ。
小笠原には華がありました。
今季現役を退いた広島の前田智徳や阪神の桧山進次郎のように、日ハムに居続ければ、彼は間違いなく球団のレジェンドになれる選手だった。
引退する場合は間違いなくセレモニーを開いたし、現役続行にこだわるにしても、本人が納得いくまで一軍に置いたでしょう」

「ガッツ」の愛称で親しまれ、一昨年には2000本安打も達成した大打者は、自由契約にこそなっていないが、来季の構想から外れている。失意のガッツを見るにつけ、思い出されるのは、7年前の会見で目を輝かせて語った次の言葉だ。

「優勝するために君が必要だという原監督の言葉を意気に感じ、移籍を決めた」