◆「もしロシアで人種差別的な攻撃を受けたら、何も変わらない」

夕刊紙イブニング・スタンダードに掲載されたインタビューで、ローズは人種差別への感覚が「まひ」してしまったほか、サッカー界の当局者が差別に対抗してくれるという「信頼感がない」と述べた。

ローズ(左)は2012年にセルビアで行われた21歳以下イングランド代表の試合で、人種差別的攻撃を受けた
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ローズはまた、人種差別の恐れから、家族にロシアでのワールドカップに来ないよう話したとも明かした。

ロシアサッカー連盟は最近、3月に行われたロシア代表とフランス代表の親善試合で人種差別的な掛け声をかけたファンに2万2000ポンド(約325万円)の罰金を科した。

「もしロシアで人種差別的攻撃を受けたら、何も変わらない」とローズは言う。「そうあるべきではないが、実際そうなっている」。

自身初となるワールドカップへの準備で、「家族の安全を気にしたくない」とローズは付け加えた。

「家族に、来て欲しくないと伝えた。人種差別やあらゆることが起こるかもしれないからだ」とローズは話した。

「父は本当に怒った。直接そう言われた。ワールドカップに行って、息子の姿を見る機会なんて二度とないかもしれないのに、と」

「それを聞いて感情的になった。本当に悲しかった。ありのままを言っただけなんだ。ともかくロシアはワールドカップを開催することになり、我々はそれに向けて行動しなければならなかった」

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