ダニー・ローズ、うつ病と明かす サッカーW杯イングランド代表
6/7(木) BBCニュース
http://www.bbc.com/japanese/44396040

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サッカー・イングランド代表ディフェンダーのダニー・ローズ(27)が6日、うつ病を明かした。けがと家族に降りかかった悲劇が重なり、症状を引き起こしたという。

イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパーに所属するローズは、複数の英紙とのインタビューで、率直にうつ病を告白した。

ローズは、「今シーズン、トッテナムで試練の時を過ごしたのは秘密でもなんでもない」と話した。

「このため私は精神科を受診することになった。そしてうつ病との診断を受けた。このことは誰も知らない」

「母親にも父親にも言っていない。両親はたぶん、これを読んですごく怒るだろう。でも、今まで隠していたんだ」

◆「イングランド代表が救いだった」

ローズによると、2017年1月に負った膝のけがの治療が、自身の混乱の時期の始まりだったという。ローズはこのけがで、8カ月間欠場した。

「リハビリの最中、おじが自ら命を絶った。そのこともうつ病の引き金となった」。7日に行われるサッカーのワールドカップ(W杯)を見据えたコスタリカとの親善試合にも出場予定のローズは、そう語った。

「試合場の外でも、他の問題があった。実家に戻っていた8月、母親がドンカスターで人種差別を受けた。母は非常に怒り、動揺した。そしてその後、誰かが家にやってきて、兄弟の顔を撃とうとした。家の中で発砲されたんだ」

「イングランド代表が救いだった。監督と医療スタッフには感謝してもし切れない。スパーズ(トッテナム・ホットスパーの愛称)のチームドクターの医者や精神科医に診てもらうよう言われたのは、問題に対処するのに大きく役立った」

ローズによると、当初は必要ないと言われていた、けがをした膝の手術を受けなければならなかったことも、落ち込む要因になったという。

「すごく簡単に、激しく怒るようになった」とローズは話した。「サッカーもしたくなかったし、リハビリにも行きたくなかった」。

「全ては、けがが原因だった。手術は必要ないと言われていたんだ。トッテナムに復帰するためにいくつの薬を試せばいいのかも、いくつの注射を試せばいいのかも分からない。所属クラブに戻るため、コルチゾンや血小板を豊富に含んだ血漿(けっしょう)注射も試した」

「4カ月がたったころ、手術を受けなければならなかった。チームの調子も良く、上手くプレーできていたころのサッカーが恋しくなっていた頃だ。チームはすごくいい調子だった」

「他の誰かより悪い治療を受けたと言いたいんじゃない。でも、難しい治療だったし、それがきっかけだった」

けがで欠場している間、自分とチームメイトは低賃金だとの発言が新聞に載り、ローズは議論を引き起こした。

ローズは、契約している選手が少なすぎで、「グーグルで検索しなくても分かるような」有名な選手がチームには必要だと、スパーズも批判した。

ローズはその後謝罪し、スパーズのマウリシオ・ポチェティーノ監督は謝罪を受け入れた。

「いろいろなことが言われたし、いろいろなことが所属するクラブの舞台裏で起こった。詳細に触れようとは思わない、そんなことしたらまた罰金だから」とローズは今週話した。

>>2以降に続きます。