「HKT48」に楽曲提供した高木弁護士、苦節5年、70曲目のチャレンジでついに採用

人気アイドルグループHKT48の最新シングル「早送りカレンダー」(5月2日発売)。オリコン週間シングルランキングで
初登場1位を獲得するなど、注目をあつめる。そのType-Aのカップリング曲「Just a moment」は、東京都内の弁護士、高
木啓成さんが作曲を手がけた。現役の弁護士がメジャーレーベルのアーティストに楽曲を提供するのは、非常にめずらし
いケースだ。

高木さんは2013年から、クライアントである音楽事務所のすすめで、メジャーレーベルへの楽曲提供を目標に、コンペに
応募しはじめた。「AKB48の『ヘビーローテーション』のように、キャッチャーで誰にでも親しまれる曲をめざしてつく
りました」。これまでまったく採用されなかったが、苦節5年、ちょうど70曲目のチャレンジで初めて、故郷の福岡で活
動するHKT48の曲にえらばれた。

●作曲は「司法試験」の答案構成に近い
高木さんはふだん、音楽などの著作権分野をとりあつかう弁護士だ。忙しいスケジュールをやりくりして、平日1時間は
作曲の時間をとるようにしているが、弁護士という職業柄、なかなか難しいこともある。たまに夜中、事務所に一人で残
って、曲をつくることもあるそうだ。作曲は司法試験に近いという。

「司法試験の論文は、しっかりと答案構成をする必要があります。どんな構成にするか、時間をかけて考えるのです。そ
のあと、一気に書き上げます。僕の作曲の方法も同じです。僕の場合、1曲だいたい10日間くらいかかるのですが、メロ
ディとコードを練るのに8日間くらい使います。そのあと一気につくりあげます」

●ロックにハマった少年時代
高木さんが音楽に目覚めたのは、小学生のころに聞いたX JAPANがきっかけ。そのあと、B'zやエアロスミスなどのロック
にどっぷりとハマり、「自分もこんな曲をつくりたい」と思うようになった。中学校に入るころ、キーボードを買っても
らって、独学で曲をつくりはじめた。あわせて、友だちとロックバンドも組んだ。

高校のころには、初めて曲を提供した。といっても、体育祭の応援歌だ。他のチームは流行曲の替え歌などが使われてい
たが、「僕のチームは、僕が曲をつくり、応援団長が歌詞をつけました。チームのみんなに歌ってもらうことができ、う
れしかったですね」。高校までは、レコーディングのエンジニアにも興味があったという。

●アニメ『けいおん!』の影響で音楽活動を再開した
大学時代も音楽活動をしていたが、司法試験の勉強のために、ほとんど時間を割けなくなり、一時的に音楽活動から離れ
た。2007年に弁護士登録して、2?3年経ったころ、アニメ『けいおん!』に胸を打たれた。女子高生がバンドを結成する
という青春ストーリー。「また、音楽をやりたいと思いました」

弁護士の仲間や大学時代の友だちとバンドを組んで、活動を再開したが、社会人ということもあり、なかなかつづけるの
が難しかった。そのバンドはすぐに解散したが、高木さんは一人、パソコンに向かって作曲をつづけた。「今の時代は、
パソコンがあれば、曲は、一人でもつくれます。楽器もスタジオもいりません。あとから音源の差し替えもできます。ト
ラックも無限です」

●うれしさで手が震えたが・・・
高木さんは2011年、当時勤めていた法律事務所から独立。もともと著作権専門ではなかったが、音楽活動の繋がりでプロ
の作曲家や音楽事務所などから法律相談を受ける機会があり、著作権法の勉強をはじめた。調べながらやっていくうちに
知識やコネクションが広がっていった。インディースアイドルへの楽曲提供をしながら、コンペの応募もつづけ、今回、
70回目の挑戦でようやく採用された。

そのことを知らせる電話には、うれしさで手が震えた。ただ、その日のうちに、フルバージョンの曲を提出する必要があ
った。応募の際に提出したのはワンコーラス分(Aメロ+Bメロ+サビ)。その日は平日であったため、夜まで弁護士とし
ての仕事が詰まっていたが、なんとか仕上げたという。(以下略)
https://news.infoseek.co.jp/article/bengoshi_7864/

高木弁護士
https://www.bengo4.com/topics/img/8122_2_1.jpg

【MV full】早送りカレンダー / HKT48[公式]
https://www.youtube.com/watch?v=4gMAun5RyZA
【MV】Just a moment [幸せDAパンケーキ](Short ver.)/ HKT48[公式]
https://www.youtube.com/watch?v=QUXCzMQXSpM