渡仏した田嶋会長から、パリで解任を通告されたハリルホジッチ前監督は「なぜこの時期なんだ」と納得せず、来日して反論する動きも見せている。ピッチ外の雑音が大きくなる恐れもあるなかで、勝つ確率を1%でも2%でも上げてほしい、とミッションを託された西野監督はこんな言葉を残している。

「決して現状がバラバラとは思っていません。ただ、個々のパフォーマンスが最大限に発揮されていない、とは感じます。オフェンシブな戦いを求めていきたいし、相手が日本はやりにくい、いろいろなことを仕掛けてくる、と感じることを増やせれば、そういう確率も上がってくるんじゃないかと」

 首脳陣はリオ五輪代表監督の手倉森誠コーチが残留し、東京五輪に臨む男子代表を率いる森保一監督がコーチとして入閣。ロンドン五輪代表監督の関塚隆氏が、後任の技術委員長に就いた。アトランタ五輪を指揮した西野監督を含めて、歴代の五輪代表監督が集結したオール日本人の新体制は今週末のJ1視察からさっそく始動。西野監督は長居へ飛び、セレッソ大阪対FC東京を視察する。

(文責・藤江直人/スポーツライター)