選手ミーティング禁じたハリル氏 意見すれば粛清
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180411-00175939-nksports-socc

マリ戦が壊滅的だったにもかかわらず、海外組が加わった活動で2回連続し、話し合う場を取り上げられた。
ハリルホジッチ監督は選手の発言に神経をとがらせ、疑心暗鬼になっていた。
まさか選手の“クーデター”を警戒したわけではないだろうが、選手の心は離れ、求心力低下はもはや修復不可能になってしまった。

会見では設定時間をオーバーし、いつも一方的にまくし立てた指揮官だったが、
対照的にハリルジャパンのメンバーはいつの間にか“物言えば唇寒し”の状況に陥っていた。

何度けがしても、試合を決定付けた不用意なファウルを犯しても期待をかけ続け、招集してきた大島に対しては、
当初、口癖のように「声が聞こえない。声を出せ」と指示。ピッチで主張し、存在感を出すようにうながし続けた。

しかしその裏では、皮肉な現象が。意見交換しようとした選手、特に指揮官と戦術的な議論をしようとする選手には、まるでディベートでも挑むように対峙(たいじ)し、頭ごなしにはねつけ続けた。

そうしてW杯出場決定を境に、主力だった面々は「コンディション」を理由に、次々と代表に呼ばれなくなった。
本田、岡崎、香川のビッグ3もそう。それが顕著だったのが3月のベルギー遠征。
常連とみられた酒井高、乾が外れた(後に、酒井高は追加招集)。

2人は昨年11月の活動で、指揮官と戦い方を巡り意見を戦わせていた。
このシーンを思い起こし、周囲は“粛清”と受け止めた。

もちろんメンバー選考は監督の専権事項。選ぶも、選ばないもハリルホジッチ監督の自由だった。
だが、いつの間にか周囲、特にチーム内部に選考の理由がプレーやコンディションだけではないと思わせてしまった。これが致命傷になった。

9日の都内での会見で、クビを切った田嶋会長は真っ先に「コミュニケーション、信頼関係」を主な理由とした。
中でもコミュニケーションには、就任からずっと横たわる言葉の問題があった。