アピール度の観点からマリ戦出場選手を査定、好印象を残したのは2選手

バヒド・ハリルホジッチ監督率いる日本代表は、23日の国際親善試合マリ戦で1-1のドローに終わった。
日本代表に招集された26人中、17人がマリ戦に出場したが、「株を上げた選手・下げた選手」は誰だったのか。“アピール度”という観点から全17選手を査定する。

FIFAランキング67位のマリに、同55位の日本は苦戦を強いられた。前半は何度か相手ゴールに迫ったものの決定打を欠くと、
前半34分にはMF大島僚太(川崎フロンターレ)が負傷交代。同44分に30歳の誕生日を代表デビューで飾ったDF宇賀神友弥(浦和レッズ)がPKを献上して先制を許した。
後半に入ると日本は次々と選手を投入したが攻め手を見い出せず、終了間際に代表デビューのFW中島翔哉(ポルティモネンセ)が劇的な同点弾を叩き込んで、辛うじて1-1のドローに持ち込んだ。

マリ戦に出場した日本の選手は26人招集中17人。アピール度を「〇」(大)、「△」(中)、「×」(小)の3段階で評価していく(プレー時間の長い順に列挙)。

■マリ戦アピール度「〇」
GK 中村航輔(フル出場:プレー時間90分)
FW 中島翔哉(途中出場:プレー時間30分/1ゴール)

代表デビュー戦初ゴールでチームの敗戦を救った中島は、課題多き試合の数少ない収穫の一つだろう。中央に入り込んでミドルシュートを放ち、終盤には相手3人を置き去りにする鋭いドリブルを披露。
その流れから同点ゴールも生まれている。DF長友佑都(インテル)との連係に課題は残るが、デビュー戦としては十分の出来だった。一方、代表3試合目の出場となったGK中村航輔(柏レイソル)も存在感を示している。
PKで1失点こそしたが、前半9分には裏への抜け出しに反応し、倒れ込みながらの好守でピンチを凌いだ。

可能性を感じさせた宇佐美、得点に絡んだ途中出場組も上々アピール

■マリ戦アピール度「△」
FW 大迫勇也(フル出場:プレー時間90分)
DF 長友佑都(フル出場:プレー時間90分)
FW 宇佐美貴史(先発出場途中交代:プレー時間60分)
MF 長谷部誠(先発出場途中交代:プレー時間60分)
MF 三竿健斗(途中出場:プレー時間30分/1アシスト)
FW 小林 悠(途中出場:プレー時間25分)

前線で身体を張り、屈強な相手とのフィジカル勝負を繰り広げた大迫勇也(ケルン)。早めに体を入れてパスに備える予備動作や落下地点の予測なども含めて、ドイツ仕込みのプレーを垣間見せた。
前半終了間際のヘディング弾を決めていれば、試合の流れも変わっていただろう。9カ月ぶりに代表復帰の宇佐美貴史(デュッセルドルフ)は、正確なパスでFW久保裕也(ヘント)や大迫のシュートチャンスを演出。
左右のCKからも好機を生み出しており、可能性を感じさせた点では決して卑下する内容ではなかった。

長谷部誠(フランクフルト)と長友のベテランコンビは、派手さこそなかったものの全体的にそつのないプレーを披露。長谷部は中盤のバランスを意識しつつ、攻守の舵取りを担った。
簡単にプレスをかわされる場面はあったが、要所でピンチを潰す察知力を見せている。一方の長友は、相手とのフィジカル勝負で負けておらず、右サイドに比べると一定の安定感を維持。
攻撃面で物足りなさは残ったものの、左ウイングは久しぶりの代表となった宇佐美と初招集の中島とあって、致し方ない面もあった。

途中出場組の三竿健斗(鹿島アントラーズ)と小林悠(川崎フロンターレ)は、揃って同点弾に関与している。181センチの三竿は中盤で素早く相手を潰す場面もあり、球際では一定の強さを誇示。
同点ゴールが生まれた場面では、エリア内まで入り込む嗅覚も見せてアシストをマークしており、代表2試合目としては上々だった。小林はトップ下の位置に入り、大迫と縦関係を築きつつ状況に応じて変則的な2トップのようにプレー。
鋭い裏への抜け出しもあり、あと一歩の形も作り出した。ゴールの場面でもクロスを供給し、関与した点は評価に値する。

>>2以降につづく

3/24(土) 20:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180324-00010031-soccermzw-socc