現地時間4日、第90回アカデミー賞授賞式が米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、
映画『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロが監督賞を受賞した。デル・トロにとって
初のオスカーとなる。

本作は1962年、米ソ冷戦時代のアメリカを舞台に、政府の極秘研究所の清掃員として働く声を
失った女性イライザと、そこに捕らわれた不思議な生物が心を通わせる幻想的なラブストーリー。
見た目や言葉、種族の違いを超越した愛を幻想的な映像で描き出し、昨年の第74回ベネチア
国際映画祭で金獅子賞に輝くなど、各国の映画祭を席巻。今回のオスカーでは作品賞をはじめ、
最多13部門でノミネートされていた。
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メキシコ出身のデル・トロ監督は、1992年の『ミミック』でハリウッド進出。アカデミー賞脚本賞に
ノミネートされた『パンズ・ラビリンス』や『ヘルボーイ』シリーズなど、作家性とエンターテインメント性が
見事に融合したファンタジー作品などで知られる。

ハリウッドきってのオタク監督でもあり、日本文化への造詣も深い。その思いを色濃く反映して怪獣と
巨大ロボットの戦いを描いた『パシフィック・リム』(2013)は日本でも熱狂的な支持を集めた。キャリアを
通じて"異形"への愛を貫き続けており、『シェイプ・オブ・ウォーター』はそんなデル・トロ監督にとって、
ひとつの集大成ともいえる一本だ。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180305-00000018-flix-movi