2018.02.17 07:00

ナウシカ声優・島本須美 出産後、声が低くなったと実感

 1979年、20代半ばで演じた、宮崎駿監督の劇場版アニメ『ルパン三世 カリオストロの城』のヒロイン・クラリスの透き通るような声は、当時の地声だったという声優・ナレーターの島本須美さん(63才)。ところが、30代半ばで出産した後、声が低くなったと実感。さらに更年期を経て、意識しないと、クラリス時代の高い声は出にくくなったと語る。声のプロでも、声の老化には逆らえないようだ。

 それでも、現在放映中のテレビアニメ『ちょびっとづかん』(関西テレビ放送ほか)で演じるカクレモモジリ役では、若い声優に交じって高い声を出し続けている。

「この役は声が高いうえにテンポがすごく速い。収録の2時間弱、ほぼ休憩なしでしゃべり続けるので、とてもパワーがいるんです」(島本さん、以下「」内同)

 声を出すにはパワーがいる。そのため、体力作りを欠かさないという。腹筋と背筋を毎日100回ずつ、歯磨きの最中もアキレス腱・ひざ裏・ももの付け根を伸ばすストレッチを続けている。さらに最も力を入れているのは、風邪対策。

「風邪をひくとすぐに声帯をやられてしまうんです。しかも、一度風邪をひいたら1か月は元の調子に戻りません。ですから、体調管理には気を使っていますね」

 食事は野菜中心で、この時期は鍋で野菜をたっぷり摂っているという。睡眠不足は免疫力を低下させるので、しっかり寝る。さらに、人の多い電車内ではマスクをつけて予防に励んでいる。

「ほかには、はちみつのどあめを常備したり、こまめに水を飲んでいます。年を取ると、たんも絡みやすくなりますし、口やのどが乾燥すると雑菌が入りやすくなりますから。とにかく、元気なら声は出る! 単純なようですが、元気でいることが高音を力強く出す秘訣ですね」

 現在は声優とナレーター業に加えて、声優養成所で後進の育成にも力を入れている島本さん。生徒には、「高音でかわいいヒロイン声より、自分に合う声を見つけてほしい」と伝えていると言う。

「“声優はいろいろな声が出せる”と思われがちですが、実はそれほど多様な声を求められていません。自分がいちばん楽にしゃべれる地声を軸にキャラクターを演じることが多いんです。

 例えば、宮崎駿監督の劇場版アニメ『となりのトトロ』で母親役を演じた時も、声を作っていません。当時本当に母親になりたてだった私がそのままの声で演じました。また、20代後半で演じた『風の谷のナウシカ』のナウシカ役も、役柄的に落ち着きのある、少し低い声音で演じたため、声作りはほとんどしていませんでした」

 確かに、無理して作った声より、地声の方がすっと耳に入ってくる。ということは、私たちも、若者ぶって、無理に高い声を出す必要はない。いつもと違う声は、聞く方も違和感を覚えるからだ。

「その年齢、年齢の地声がいちばん魅力的であることを目指すといいと思います。そのためには、声やのどを鍛えるだけでなく、心や体も若々しく保つことが大切。声だけ若作りするより、心の若さが声ににじみ出るようにしたらいいと思います。そのためにも、私自身、仕事も遊びも心から楽しむようにしています。毎日が楽しければ、声も明るく弾みますから」

(以下略、全文はソースをご覧ください。)


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