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続きです。

――では、川栄さんの“強い”とはどういうところでしょうか?
【川栄李奈】 気が強いです(笑)。よく言われるんですが、気は強いけれど表に出さないタイプで。周りの人に合わせています。あと、メンタル面も強いと思いますね。自分が内側に持っているものは“強い”んじゃないかと思います。

――アクションも体当たりでやっていて、“度胸”があると思います。ハートの強さは生まれつきですか?培われてきたものでしょうか?
【川栄李奈】 やっぱりAKBにいたのが大きかったと思います。何百人からの競争の世界でしたから。私自身は、アイドルやる前から引っ込み思案で、人前に立つのも嫌でした。でも、グループに入って後輩ができて、先輩になって、お仕事としてこれをやらないといけないんだっていう自覚が芽生えてから度胸がついたと思います。自分がなすべきことをしっかりやらないといけない状況に身を置いていたからかもしれませんね。

■女優としての躍進の秘訣は…「絶対に調子に乗らないように気を付けています」

――2017年を振り返ると大躍進でした。映画、ドラマはもちろん、衆議院総選挙の啓発イメージキャラクターにも起用されて、ステップアップした一年でしたね
【川栄李奈】 選挙のポスターは私もビックリしました。昨年はすごくたくさんの作品をやらせてもらって、毎回全然違う役で、全部のお仕事が違っていて…。大変だと思うこともありましたけれど、女優のお仕事は刺激的ですごく楽しいなって改めて思いました。普段の自分の姿とは異なる自分になれる。それこそ学生役なんて、もう高校生じゃないのにお芝居の中でやらせていただくなんて、女優じゃなかったらないですからね。すごくありがたいなと思います。

――昨年はたびたび、「自信なんか全くない」とおっしゃっていましたね。auのCM『三太郎』シリーズでの“織ちゃん”としても出演し、名実ともに人気女優として認知されていると思います。自信はついてきたのでは?
【川栄李奈】 私は「自信を持たないようにしている」タイプなんです。自信を持っちゃうと調子に乗っちゃうんですよ。 よしやるぞ!ってお芝居に対して自信を持つことも大事だと思うんですけれど。自分がたくさん出させていただいて、変に「いいな、いけるな」って思ったらこんな奴はすぐにいなくなっちゃうと思うので、わきまえています。謙虚な気持ちは意識してずっと持ち続けたいですね。

――とはいえ大活躍されていますから、少しくらい調子に乗ってもいいんじゃないですか?
【川栄李奈】 いやいやいや。絶対ダメです! 私なんてすぐに消えますから!!

――常に“危機感”を持ってやっているんですね。憧れの女優として満島ひかりさんを挙げられていますが、川栄さん自身の女優としての“夢”は?
【川栄李奈】 女優っていう存在、女優というお仕事自体、そもそも夢があるものだと思っています。現実世界の自分ができないことをやらせてもらえて、色々な体験ができることが本当に魅力的ですね。これまでは明るい役をやらせていただくことが多かったのですが、私生活や私個人はむしろ逆なんですね。明るい役の時は内側から「よし!」って結構頑張るんですよ。なので、暗い役とか、心の内側も表現できる女優になりたいですね。

――では、今後挑戦していきたい役柄はありますか?
【川栄李奈】 やりたいお仕事を挙げるなら…私、ホラーがすごく好きなんですよ。今回の『嘘を愛する女』ストーカーの心葉役もそうですが、悪役やインパクトのある役のほうが見ている方も分かりやすいと思います。演じるのも現実にはできないことをしている感覚がすごく楽しいので、これまでと違うエキセントリックな役をどんどんやっていきたいですね。

――なるほど。ダークサイドも演じてみたいと。いつもはヒロイン役ですからね。
【川栄李奈】 いえ、“ヒロインの友達役”が多いですね(笑)