「大相撲初場所」(14日初日、両国国技館)

日本相撲協会は12日、東京・両国国技館で初場所の取組編成会議を開き、元横綱日馬富士(33)から暴行を受けた東十両3枚目の貴ノ岩(27)=貴乃花=が休場することが決まった。

協会に「頭部外傷、頭皮裂創痕、右乳突蜂巣(耳の後ろ)炎痕あり。繰り返す頭部打撲は慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すため、受傷(昨年10月26日)後、3カ月程度は頭部打撲を避ける必要があり、
就業は困難」と記された診断書を届け出た。事件発覚後から物議を醸した診断書をようやく提出。全休しても春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)で十両最下位にとどまる特別救済措置を受ける。

注目された1枚の紙がついに協会に届いた。貴ノ岩の現在の病名は「頭部外傷」などと記載されていた。

昨年10月26日、鳥取市内の酒席で元日馬富士からカラオケのリモコン、素手で殴られて受傷。診断書には「繰り返す頭部打撲は慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すため、
受傷後、3カ月程度は頭部打撲を避ける必要があり、就業は困難」と記され、初場所は全休の見込みとなった。

貴乃花親方VS協会。診断書は因縁だった。昨年九州場所を休場した貴ノ岩は2日目の11月13日に「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間」との、おどろおどろしい診断書を提出した。
協会の危機管理委員会は同17日に反撃。診断書を作成した医師に問い合わせ「頭蓋底骨折」「髄液漏れ」はあくまで疑い、全治2週間も受傷からの期間であり、出場可能だったことを確認。貴乃花親方に疑問を呈した。

冬巡業を全休した貴ノ岩は最後まで義務づけられた診断書を出さなかった。その間、鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が貴乃花部屋に何度も文書を持ち、出向いたものの門前払い。対立は深刻になった。
診断書の提出を条件にした特別措置を理事会は決めている。貴ノ岩は初場所を全休しても、春場所は十両最下位にとどまることになる。強硬姿勢から不気味なほど軟化したかに見える貴乃花親方。語らぬまま、14日に初場所が始まる。

2018年1月13日 6時3分 デイリースポーツ
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