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 唯一のプロリーグがある日本に、世界中から選手が集まるのは必然だ。特に、リーグには外国人選手の出場枠などもなく、外国選手からの問い合わせも多い。今季も世界ランク2位スロベニアの選手ら外国人選手が30人以上プレーした。それだけに、リーグの質も世界トップレベルにあると言っていい。6月に、3×3が東京五輪の正式種目となり、日本バスケットボール協会も、日本代表の強化に乗りだしている。11月には代表を強化する技術委員会の中に、3×3の担当も置いた。プロリーグと協会が一体となって、これから本格的な強化が行われることになる。

 認知度の低い競技ほど、五輪の盛り上がりを五輪後に生かすことが大きな課題となる。しかし、5人制バスケットボールに比べ、認知度の低い3×3は、今後大いに成長の可能性がある競技として日本以上に世界から注目されている。中村氏は「社会が都市化していけばいくほど、3×3には有利になる。3×3は、アスファルトやコンクリートの上でもできますから。逆にインフラ投資がいらなくなるという点で、他の競技に比べて優位性は高いんです」と言う。東京五輪が開催される20年には、日本国内に3×3のプロチームを100チームつくる計画だ。「世界NO・1のリーグが日本の商店街ごとにある。そんな社会にしたいですね」と中村氏は自信たっぷりに言った。【桝田朗】

 ●3×3(スリー・バイ・スリー) 3ON3(3オン3)と呼ばれ、世界各地でそれぞれのルールで行われていた3人制バスケットボールを、FIBAが07年にルールを統一した正式競技名。主な世界大会としては、W杯、アジア杯、U―18など年代別W杯などが開催されている。また、クラブ世界一決定戦も行われる。3×3には、世界ランキングのほかに、選手個人のポイント制によるランキングもある。3×3の選手人口は、150万人以上といわれている。

 ●3×3のルール コートは5人制の半分。1チーム3人でプレー(控えは1人)。1試合10分または21点先取。ボールは6号球。シュートを打つまでの制限時間は12秒。チームファウル制限は6回で、7回目以降のファウルで相手にフリースロー。ラインの外側からのシュートは2点、内側からは1点。攻守交代したらボールを1度、ラインの外に出さなければならない。