世界興行収入4億ドル超の大ヒットを記録したスパイアクション「キングスマン」の続編「キングスマン ゴールデン・サークル」で、奇跡の“復活”を果たしたエージェント、ハリー役のコリン・ファースが、作品の魅力を語った。

 前作で、英国の秘密スパイ機関“キングスマン”のエージェントに成長し、世界を救ったエグジー(タロン・エガートン)。本作では、謎の組織“ゴールデン・サークル”の陰謀を阻止するため、アメリカのスパイ機関“ステイツマン”と共闘するさまが描かれる。
前作で命を落としたはずのエグジーの師匠ハリー(ファース)が復活するほか、ステイツマンのメンバーとしてチャニング・テイタム、ジェフ・ブリッジス、ハル・ベリー、ゴールデン・サークルのボス、ポピー役としてジュリアン・ムーアが新たに加わった。

 ハリーの復活はファンにとって最大のサプライズといえるが、今回のハリーは前作とは少々異なり、コミカルでトボけた部分に焦点が当てられている。「今回の不完全な部分を持ったハリーを演じるのはすごく楽しかったけど、少し1本目のハリーが恋しいなと思ったりもしたよ」と両者のギャップを語ったファースは、
「でも、まったく違うアプローチをチャレンジとして与えられた方が、ただ繰り返すよりも僕にとっても良かったのではないかと思うよ。まさにそれがマシュー(・ボーン監督)だよね。見る者に期待を持たせておいて、それを見事に裏切るという。だからこそ失われたキャラクターも戻ってきたりするんだけどね」とほほ笑む。

 「マシューは、ハリーの復帰をかなりはっきりと決めていた」と前作が終わった直後から動きはあったと認め、「僕も、彼の復帰には必然性があるとずっと思っていたんだ。マシューとは、どうすればうまくいくかについて、いろいろと話し合った。とんでもなく馬鹿げたものから、定番すぎるものまで幅広いバージョンについて話したよ」というファース。第1作ではわざとハリーのバックボーンを語らないことでミステリアスな人物像を生み出したそうだが、「本作では、ハリーが自分について“あること”を言うんだ」と新たな一面が描かれると明かした。

 ファンへのプレゼントが詰まった本作だが、ハリーとエグジーのタッグバトルはその筆頭。「家族のような関係で、また再会したような感じだったよ。前作からタロン(・エガートン)とはずっと連絡を取り合っていたし、今回また共演するからといって、改めてお互いのことを知ったり信頼を勝ち取ったりするようなプロセスは必要なかったんだ。阿吽(あうん)の呼吸みたいなものがあって、お互いに色々なアイデアを持ち込むこともできたし、だからこそすごくリラックスした共演だったと思うよ」と“弟子”との再共演を楽しんだという。

 ファースは最後に、日本のファンに向けて、「とにかく見て楽しんでほしい! アトラクションに乗っているような映画ってなかなか多くないし、ワクワクして見てもらえる作品だと思うよ。
観客の方と一緒に見ていると、(物語の)スピードがどんどん上がっていって(映画に)エネルギーが満ちてきて、ぐっと入り込んでいくのが伝わる。その雰囲気が僕は何よりも大好きだから、日本の皆さんにもそうやって楽しんでもらえると思うよ。僕が日本に行ってそれを一緒に経験できないのは残念だけどね」と来日がかなわなかったことを残念がりつつ、日本のファンの反応に期待を寄せた。

 「キングスマン ゴールデン・サークル」は、1月5日から全国公開。

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