2017年のAKB48グループを振り返ってみる。
今年もいろいろあったが、見逃せないのが乃木坂46、欅坂46、所謂いわゆる、“坂道シリーズ”の台頭である。

乃木坂46は、元々、AKB48の公式ライバルとして結成されたグループなので、
両者の人気も実力も拮抗していないと成立しないのだが、あっという間にライバルと呼べる存在になった。

乃木坂46、欅坂46のこの一年の躍進は目を見張るものがあった。
AKB48グループのメンバーも大いに刺激になったと思う。これからの展開が楽しみである。

AKB48グループの2017を振り返ると、「小嶋陽菜の卒業」「プロレスに挑戦」
「NGT48荻野由佳、総選挙速報第1位」「総選挙開票イベント、雨のため、初の無観客中継」「指原莉乃 総選挙三連覇」

「NMB48須藤凜々花、総選挙で結婚宣言」「NHK『Nコン』中学校の部の課題曲に『願いごとの持ち腐れ』が採用になる」
「ユニットじゃんけん大会開催」「瀬戸内七県から生まれたSTU48が始動」そして、「AKB48が誇る王道アイドル、渡辺麻友の卒業」。

かつての前田敦子の卒業で第1期が終わり、高橋みなみの卒業で第2期が終わり、渡辺麻友の卒業で第3期が終わった。

渡辺麻友は、自分が信じるアイドル像を守るため、本当にストイックに活動したメンバーである。
スキャンダルを嫌いイメージを大切にした優等生である。

生活感を払拭し、非日常のアイドルという存在になるために、私生活はベールに包まれたままである。
どこに住んでいるのか、仲のいいメンバーすら知らないほどである。

そんな王道アイドルが抜けたAKB48は今後どうなるのか? 坂道シリーズとどう戦っていくのか?
横山由依総監督と今後の展開について話している時に、彼女がふと言った。「楽しみですね」

AKB48グループは強いなと思った。

未来が楽しみであれば、どんな苦労も乗り越えられる。何よりも、その“楽しみなこと”に向かって日々、邁進するのがAKB48の本来の姿なのだ。
2018年のAKB48が楽しみである。

(AKB48グループ、坂道シリーズ総合プロデューサー 秋元康)
http://www.yomiuri.co.jp/entame/ichiran/20171225-OYT8T50013.html

画・山根涼羽
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20171225/20171225-OYT8I50015-N.jpg