齋藤プロデューサーによると、2017年5月のカンヌ国際映画祭で海外セールスを図ったところ、まだ完成してもいないにもかかわらず、すでに南米や中東など57カ国から配給の希望が来ているという。

 前作の「バケモノの子」は、伝統あるスペインのサンセバスチャン国際映画祭でアニメーションとして初めてコンペティション部門に選出されるなど、細田作品の海外での評価は極めて高い。

 細田監督自身は、コンペティションの参加はプレッシャーを感じると言いながらも、「映画祭を通して、世界中の観客が映画に何を求めていて、どういうものを見たがっているのかを感じたり学んだりすることができる。そういう意味で、海外から呼ばれるのはありがたいなと思っています」と謙虚に語っていた。

 「未来のミライ」は、日本では7月20日に全国公開される。前作の「バケモノの子」の458スクリーンと同等かそれ以上の規模での公開となる見込みだ。(文化部 藤井克郎)

 ●細田守 ほそだ・まもる 富山県出身のアニメ監督。金沢美術工芸大卒。1991年、東映動画にアニメーターとして入社。その後演出家となり、2000年には「劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」を監督。05年、東映アニメーションを退社してフリーに。06年、劇場アニメ「時をかける少女」を監督。11年、アニメーション映画制作会社スタジオ地図を設立し、12年、劇場アニメ「おおかみこどもの雨と雪」。15年、「バケモノの子」を公開。

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