中日が、今季限りでソフトバンクを退団した松坂大輔投手(37)の獲得に乗り出すことが18日、
分かった。来年2月の沖縄・北谷キャンプにテスト生として招き、最終的な合否を判断する方針がほぼ
固まった。

 松坂は日本球界復帰後の15年8月に手術した右肩の不調に苦しみ、ソフトバンクでは3年間で
1軍登板わずか1試合。その16年10月2日の楽天戦も1回5失点と散々だった。復活が可能かどうか
難しい判断となるが、「投げられるのであればチャンスはある。1年を通して働けなくても、10日に1度の
登録を繰り返してもいい。ただ、採用の是非はキャンプを経てからでも遅くない」と球団関係者。森監督や
前投手コーチの友利編成部員が西武時代から懇意にしていることもあって、見極めの場を設ける方向で
調整中だ。

 松坂を巡っては、水面下で打診を受けた阪神が獲得を一時検討したものの見送りを決めた。ただ、
今年9月下旬に「(いい形が)ちょっと見えてきている」と話した右肩が回復していれば、先発不足に悩む
中日には最高の補強になる。またソフトバンク時代は4億円だった年俸も数千万円程度で済みそうで、
グッズやチケットなど営業面での貢献で十分にペイできる。

 現在、自宅がある米国で調整中とみられる右腕は、台湾球界にも獲得を打診するほど現役続行への思いが
強い。来年2月の沖縄で、選手生命を懸けたテストに臨むことになりそうだ。

 ◆松坂ソフトバンク入団後の経過

 ▽14年12月4日 米大リーグ・メッツからの入団を発表。9シーズンぶりの日本球界復帰。

 ▽15年5月20日 ウエスタン・オリックス戦に登板し、2回2安打1失点。その後、右肩に違和感を訴える。

 ▽同8月18日 関東地方の病院で右肩を手術。

 ▽16年3月3日 韓国・斗山との練習試合に先発。288日ぶりの登板で2回完全。

 ▽同10月2日 楽天戦で国内復帰後初、06年10月以来10年ぶりの1軍登板を果たすも、
8回からの1イニングを3安打4四死球で5失点。

 ▽同12月29日 プエルトリコのウィンターリーグで7回3安打1失点。計4試合に先発して
0勝3敗、防御率2.70で終えた。

 ▽17年3月25日 広島とのオープン戦で7回無安打無失点と快投。それでも1軍の層が厚く、
開幕は2軍スタートに。

 ▽同4月11日 和田が左肘の張りで抹消。代役として15日のオリックス戦に先発することが決定。

 ▽同4月12日 体調不良で登板回避決定。

 ▽同11月5日 球団から支配下登録を外れ、コーチをしながら復帰を目指す案を提示されたが、
現役一本にこだわり退団が決定。

スポーツ報知
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