フィラデルフィア・イーグルスのヘッドコーチ(HC)ダグ・ペダーソンは現地11日(月)、
2年目のクオーターバック(QB)カーソン・ウェンツが膝の負傷により今季はこれ以上のプレーができないと発表。
チームは10日に行われたロサンゼルス・ラムズとの一戦を43対35で勝利したが、
ウェンツはこの試合中に左のACL(膝前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂した。
ウェンツが負傷したのは第3クオーターにタッチダウンを狙ってエンドゾーンに飛び込んだ場面だ。
ウェンツのスーパープレーはタックル(T)レーン・ジョンソンのホールディングペナルティによって無効となった。
また、この時、ウェンツにラムズ守備陣2人が襲いかかり、ヒットも受けている。
ただ、報道陣に明かしたところによれば、ペダーソンHCはウェンツのケガがヒットの直前に発生したと考えているようだ。
「今日、改めて映像を見直してみると、実際は接触の直前だったので、非接触だった可能性がある。
ただ、映像でそう見えただけかもしれない」
勇敢なことに、負傷後も痛みに耐えながらさらに4プレーを続けたウェンツは
ワイドレシーバー(WR)アルション・ジェフェリーに2ヤードのタッチダウンパスを通した後、ロッカールームに退いた。
代わって司令塔を任されたバックアップQBのニック・フォールズは2回のフィールドゴールドライブを経て
チームを勝利へと導いている。
ウェンツ離脱はNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)首位に立つイーグルスにとって最悪かつ破壊的と言えよう。
体格に恵まれたウェンツは大活躍のシーズンを過ごし、MVP候補とも名高い。
インターセプトはわずか7回にとどまり、リーグトップの33タッチダウンはチームレコードでもある。
フォールズは経験豊富なクオーターバックで先発した試合は20勝16敗を誇るが、
それでも、代わりがきかないリーダーを失ったとあればイーグルスはもはやこれまでと同じチームとは言えない。
「プロボウラーのレフトタックル(ジェイソン・ピーターズ)の不在を乗り切った。
ミドルラインバッカー(ジョーダン・ヒックス)の不在も乗り越えた」とも話したペダーソンHCはさらにこう続けている。
「スペシャルチームのコアメンバーがいない状況も克服した。今年はキッカーがいないからね。
今回も同じだ。そう、確かに彼はわがフットボールチームのクオーターバックであり、そういったポジションの選手は
代えがきかないが、ニック・フォールズを擁している理由はこういった状況のためでもある。
もちろん、ニックについてはワクワクしている。カーソン・ウェンツを思えば嫌でたまらないし、
彼が過ごしてきたキャリアやシーズンを思うといたたまれないが、それと同時に、次の選手が控えているという
気持ちでもある。今週はそのアプローチで臨むつもりだ」
イーグルスは今季残る3週でニューヨーク・ジャイアンツ、オークランド・レイダース、ダラス・カウボーイズと対戦する。
十分なプレーヤー層を誇るイーグルスは最後の2試合はホームのアドバンテージも持っている。
ただ、それ以降に関してはウェンツ不在でどこに向かうのか想像が難しい。
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