日本女子プロ野球機構は2日、兵庫県淡路島を拠点にしている「兵庫ディオーネ」の本拠地を来季から愛知県に移し、「愛知ディオーネ」とすると発表した。
より多くの人の観戦が見込める都市圏に、新たな拠点を構える。

機構は「女子プロ野球をより多くの地域で広め、東海地方でファン層を広げたい」と説明。中京圏は人口が多く、球場などの設備が整っている。
地元の高校に女子硬式野球部もある。11月に淡路市の門康彦市長に移転の意向を伝えた。

淡路市と球団は2015年から3年間の協定を結び、同市を本拠地とした。市は女子プロ野球や試合のPRに力を入れ、
市民は地元のチームとして応援で盛り上げてきた。選手は島内で行われるイベントに積極的に参加していた。

淡路佐野運動公園野球場での試合では島民が熱心に応援したが、今季は2試合しか行われなかった。

門市長は「契約期間が切れるのでいたしかたないが、選手が地元に溶け込んでいたので、市民はさびしがっている」と惜しむ一方、
「これまでの活躍にお礼を申し上げ、さらなる活躍を祈念する」という内容の談話を発表した。

取材に対し、門市長は「島内で女子野球部の新設を決めた高校もあったので残念だ」と語った。
また市は同野球場のナイター照明設備や屋内練習場の整備を進めており、「引き続き淡路島での試合継続を」と望んだ。

ディオーネ淡路島応援隊の渡瀬公平代表は、「残念だ。島での試合が減ったことから、『移転するのでは』とうすうす感じていた人もいたようだ」としながらも、
「3年間にわたり地域を盛り上げ、活性化してくれたことに感謝している。これからも応援を続けようと呼びかけていく」と話した。

2017年12月04日 07時50分
http://sp.yomiuri.co.jp/sports/yakyu/20171203-OYT1T50024.html