日本時間12月2日に行なわれたロシアW杯の組み合わせ抽選会で、グループHに入った日本代表は、初戦でコロンビア、第2戦でセネガル、第3戦でポーランドと戦うことになった。

抽選会では日本と韓国の名前が最後まで呼ばれず、ハラハラしたファンも多かったのではないだろうか

 組合せが決まった直後に、長谷部誠と電話で話した際には、「ドイツとやりたかった」と口にしていた。

ブンデスリーガでプレーしている長谷部の気持ちはよくわかるが、もしF組に入っていたら、ドイツ、スウェーデン、メキシコという非常にタフな相手とも戦わねばならなかった。それを考えると、抽選で最後になったので、日本にとっては“残りものには福がある“と信じたいところだ。

 もちろん、グループHが「簡単に突破できるグループ」と言っているわけではない。日本が4カ国の中で最も格下であると前置きしたうえで、決勝トーナメント進出の可能性を探っていきたい。

 グループ1位通過の本命と目されているのは、ロベルト・レバンドフスキ(バイエルン)を擁する世界ランキング7位のポーランドだ。彼の他にいわゆる“ビッグネーム“はいないものの、GKにヴォイチェフ・シュチェスニー(ユベントス)、DF陣にはカミル・グリク(モナコ)やSBのウカシュ・ピシュチェク(ドルトムント)、MFにはグジェゴシュ・クリホヴィアク(WBA)やヤクブ・ブワシュチコフスキ(ヴォルフスブルク)など、粒揃いだ。

 かなりの難敵だが、私はポーランド相手に勝ち点を奪うことは不可能ではないと考えている。日本はこれまで5回出場したW杯のグループリーグで、ヨーロッパ勢との対戦成績は2勝3分け1敗と相性がいいからだ。相手や開催国に違いはあるものの、この経験はチームにとって心強い。

 勝ち点「1」、あわよくば「3」を得るためのポイントは、ブンデスリーガで2年連続30得点を記録しているレバンドフスキを封じられるかどうかに尽きる。

「エースを封じる」というと数人でマークすることを想像しがちだが、ボールを持たれた状態で囲みにいっても、なかなか止められるものではない。大切なのは、レバンドフスキへのボールの「供給源」を断つことだ。

中盤やサイドで相手のボールホルダーにプレッシャーをかけ、レバンドフスキにボールが渡る回数を減らして決定機を作らせない。それを90分間持続できるかが、試合の結果を大きく左右することになる。

 そのポーランド戦を前に勝利を手にしておきたいのが、第2戦のセネガル戦だ。セネガルには、FWにサディオ・マネ(リバプール)や、ケイタ・バルデ・ディアオ(モナコ)など、身体能力が高く、スピード豊かな選手が揃っている。ただし、チーム全体としては、フランスリーグをはじめ、欧州各国のクラブでプレーしている選手が多いからか、まとまりを欠いている印象がある。
 
 加えて、ハリルホジッチ監督の指導経験が最も生かせる相手でもある。前回のブラジル大会でアルジェリアを、それ以前はコートジボワールを指揮したこともあるハリルホジッチ監督には、セネガルの選手たちのプレーの特徴や気質を含めたデータが蓄積されているはずだ。しっかり弱点を分析すれば、日本の勝利も見えてくる。

つづく

12/8(金) 17:43配信 sportiva
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