そもそも、
被害者の貴ノ岩から事情を聞くことができていないのに、
加害者側からの一方的な言い分だけを聞いて、
「 中 間 発 表 」を出したところにも、その性格が如実に現れている。

貴乃花親方が貴ノ岩の聴取を拒否しているから、
貴ノ岩の事情聴取ができなかったということは事実であっても、
肝心の被害者から事情を聞けていないのであれば、
この時点でこれを出すことは拙速である。

そして、その内容自体についても、
論評をするのも嫌になるほどのあまりの酷さである。
まるで、日馬富士が主人公の安っぽいメロドラマである。

日馬富士は確かに人望もあり、人情家だったに違いない。
しかし、そんな修飾語はいらない。
事実をきちんと客観的に書くべきだ。
日頃から面倒を見ていたとか、
庇っていたとかという誘導的なストーリーにはうんざりするほかない。

また、それとは対照的に、
貴ノ岩を一貫して「悪者」として描き、
「謝罪をしていればこんなことにはならなかった」と、
あたかも彼一人にすべての責任を負わせるかのような態度は、
卑劣としか言いようがない。

前回の記事
(「日馬富士事件」大相撲からいまだに暴力沙汰が消えないワケ)
で述べたように、
この世に無抵抗の人間を殴ってよい理由など1つもない。
百歩譲って、日馬富士がどれだけ善人でも、
貴ノ岩がどれだけ悪人でも、それは同じことだ。

聞くところによると、
危機管理員会の委員長は、元 高 検 検 事 長 だという。
検察官が正義の味方とは思わないが、
あまりの ポ ン コ ツ さ に呆れるばかりである。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171203-00053691-gendaibiz-bus_all&;p=2