前橋市は5日、市内で地域貢献活動をしているプロスポーツチームに対する支援事業を本年度限りで廃止する方針を明らかにした。事業はサッカーのザスパクサツ群馬など4チームを対象にしている。ザスパサポーターからは「J3降格が決まり、今こそ支援が必要なとき。何とかならないか」といった声が上がっている。

◎市「タイミング重なった」/サポーター「今こそ支援が必要」

 事業は市が2005年度に始めた「地域貢献プロスポーツ支援事業」。本年度は105万円の予算を確保し、ザスパのほか、野球の群馬ダイヤモンドペガサス、バスケットボールの群馬クレインサンダーズ、自転車ロードレースの群馬グリフィンを支援する。

 ザスパには正田醤油スタジアム群馬でのホーム戦に市民を無料招待したり、小中学校でサッカー教室を開く取り組みに対し、2014〜16年度に計150万円を支出した。支援額は対象チームの中で最も高額だ。

 市スポーツ課によると、廃止は定期的に実施している事業見直しで浮上した。「各チームの設立から一定期間が経過し、地域貢献活動は定着している」とし、事業の役割は終えたと判断したという。

 市はこの事業以外にも、ザスパが練習拠点としているクラブハウスを整備したほか、ふるさと納税の寄付先としてザスパ支援を設けるなど、チームを支えている。同課は「他の支援を打ち切るわけではない。J3降格決定前から事業廃止の方針は決まっていたが、タイミングが重なってしまった」と説明している。各チームに事業廃止の方針はまだ伝えていないという。

 サポーターの1人は上毛新聞の取材に対し「本当だとすれば残念。降格が決まったばかりで、支援の継続は一つでも多い方がいい。何とかならないか」と話した。

 ザスパを運営する草津温泉フットボールクラブの都丸晃社長は「前橋を拠点にしているクラブとして地域の活性化に貢献しながら、市の支援を引き続きお願いしていきたい」とコメントした。

12/6(水) 6:01配信
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