■ジャズ、ソウルなどを独自に取り入れたサウンドで一躍大人気に

 3位は6人編成のバンド【Suchmos】。2013年、横浜茅ヶ崎出身者を中心に結成され、ジャズ界の大御所ルイ・アームストロングの愛称サッチモから命名されている。それだけにジャズ、ロック、ソウル、ヒップホップなどから影響を受け、昨年発売の「STAY TUNE」で一躍ブレイク。今年は同曲も収録のアルバム『THE KIDS』を発売。自らの所属レーベル「F.C.L.S(エフ・シー・エル・エス)」を発足させた。

 スタジオでジャムセッションを行いながら、楽曲を制作していくスタイルで、バンドサウンドとDJがいるからこそのグルーヴ感が生み出されている。「CMで使われた曲がカッコイイ。1度聴いたら、気になって調べてしまうほど印象的。見た目もオシャレでスタイリッシュ」(茨城県/50代/男性)、「ヴェゼルのCMの曲が印象的」(東京都/30代/女性)など、やはりHonda「VEZEL」のCMに起用された「STAY TUNE」のインパクトが大きかった。「本物のアーティストが出てきた、といった感動すらある」(大阪府/40代/男性)など40代からの人気が特に高く、同世代では2位だった。

■ドラマ、映画で話題をさらった人気アーティストがランクイン

 そのほか、ランキングを見ていくと、4位は女性3ピースバンド【SHISHAMO】。昨年、日本武道館コンサートを成功させ、今年はNTTドコモ新CMに本人たちも登場し「明日も」を披露。映画『ミックス。』の主題歌「ほら、笑ってる」も話題を呼んだ。ポップなサウンドが人気で「いろんな意味でキラキラしてる力のある女性バンド、期待しています」(京都府/30代/男性)と期待の声が多数。「CMや主題歌によく起用されていたので」(神奈川県/50代/男性)など50代からの支持では2位だった。

 5位は女性ソロ歌手の【Aimer】。自身の愛称「エメ」に由来し、フランス語で「好き」の意味もある。昨年、ONE OK ROCKのTaka提供の「insane dream」、RADWIMPSの野田洋次郎提供の「蝶々結び」を発表して一躍シーンの話中心に。今年はドラマ『奪い愛、冬』(テレビ朝日系)のオープニングテーマ「凍えそうな季節から」や、自身初のベストアルバム『BEST SELECTION "blanc"』『BEST SELECTION "noir"』2作品発表。10月リリースのトリプルA面シングル「ONE / 花の唄 / 六等星の夜 Magic Blue ver.」から「花の唄」が劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel] I.presage flower』主題歌に起用された。聴く者の心を魅了するエモーショナルな声が人気で「声を聞いたときの感動がすごかった」(佐賀県/30代/男性)などの声があった。

 10位の【Beverly】はフィリピン出身の女性シンガー。昨年、日本に移住して本格的に活動をスタート。今年、ドラマ『CRISIS 公安機動捜査隊特捜班』(フジテレビ系)の主題歌「I need your love」に抜擢され、レコチョクシングル1位などを記録。『仮面ライダービルド』の主題歌「Be The One」では、小室哲哉と浅倉大介のユニット「PANDORA」のフィーチャリングボーカルとして参加した。ハイトーンボーカルで注目されており、「歌がすごく上手で高音がすごい」(京都府/10代/男性)と絶賛されている。

 多彩な個性を持つアーティストが並んだ今回のランキング。自分たちだけにしか奏でられないサウンドを武器に、他のアーティストとコラボして、さらに魅力を開花させる新進気鋭の若手アーティストたちの躍進が目立った2017年。彼らの躍進ぶりが、今後の音楽シーンの新たな礎となる可能性を秘めているのは間違いない。

【2017ブレイクアーティストランキングTOP10】
1位 米津玄師
2位 TWICE
3位 Suchmos
4位 SHISHAMO
5位 Aimer
6位 水曜日のカンパネラ
7位 ヤバイTシャツ屋さん
8位 DAOKO
9位 STU48
10位 Beverly(ビバリー)

【調査概要】
調査時期:2017年11月6日(月)〜11月12日(日)
調査対象:計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ

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