大相撲の横綱・日馬富士(33=伊勢ケ浜部屋)が鳥取市内で平幕・貴ノ岩(27=貴乃花部屋)に暴行し負傷させた問題で、
日馬富士は鳥取県警の事情聴取に「素手で殴った」と話していることが18日、捜査関係者への取材で分かった。
現場の飲食店に居合わせた力士や地元関係者らがビール瓶で殴打したという証言と食い違っているため、鳥取県警は日馬富士の聴取を継続する方針だ。

7時間超に及んだ17日の任意による事情聴取。捜査関係者によると、聴取が行われた両国国技館で、
日馬富士は貴ノ岩に対して暴行したことを認めた上で、ビール瓶では殴打せず素手で複数回殴ったと話したという。

暴行を巡っては、10月25日夜から26日未明にかけて開催された宴の出席者が「ビール瓶で殴っていた」と証言する一方で、
同席していた横綱・白鵬は16日に「ビール瓶では殴っておりません」と否定していた。証言が食い違っていた中で、
日馬富士の口から出たのは、ほぼ白鵬の言葉と同じものだった。真相はどうなのか。
鳥取県警は、暴行に使ったものがないか慎重に確認を進めていく方針。

店では、白鵬、鶴竜の2横綱、関脇・照ノ富士らモンゴル出身力士に加え、
日本人力士らも同席していたが、貴ノ岩だけでなく照ノ富士も日馬富士に殴打された疑いがあることが判明した。
暴行が起きた後に白鵬ら複数の力士が止めに入ったが、照ノ富士が貴ノ岩をかばうような形になり、殴られたとみられる。
貴ノ岩への暴行とは別に殴られたとする関係者もいる。

聴取から一夜明けた18日、2日続けて聴取が行われる可能性があったため、両国国技館には朝早くから約50人の報道陣が詰めかけた。
だが、日馬富士や鳥取県警の捜査員が現れることはなかった。
日馬富士が宿泊しているとみられる都内のホテルや、
移動先と噂されたホテルにも約20人の報道陣が待機していたが、日馬富士の姿はキャッチできなかった。

福岡県太宰府市の太宰府天満宮の敷地内にある伊勢ケ浜部屋宿舎は、日馬富士が不在の中、報道陣の取材を制限する態勢が敷かれた。
宿舎前は17日夜にバリケードが設置されたが、この日朝はついに警備員が配置された。
稽古場に通じる道路も報道陣は立ち入り禁止。
テレビカメラなども遠巻きに部屋宿舎を見る状態となった。

暴行があったことははっきりしたが、なかなか真相は見えてこない。
徹底究明に向け、鳥取県警の捜査は続く。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171119-00000056-spnannex-spo
11/19(日) 6:01配信