もっか局内はシッチャカメッチャカですよ」と声を潜めるのは、ある日本テレビ関係者だ。高視聴率が期待されていた同局系の2本のドラマ、嵐・櫻井翔(35)主演の「先に生まれただけの僕」(土曜22時)と、ディーン・フジオカ(37)主演の「今からあなたを脅迫します」(日曜22時半)がともに大コケ。関係各所から突き上げを食らっているというのである。

 “先僕”は、初回視聴率こそ10.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区=以下同)だったが、第2話では7.5%に急降下。「今から――」も中高年女性に人気のおディーン様を起用したが、初回視聴率8.0%に甘んじた。
プライム帯(19〜23時)のドラマ3本のうち、直近の第4話まで11〜12%台をキープしているのは、綾瀬はるか(32)主演の「奥様は、取り扱い注意」(水曜22時)のみ。

「局内では『なぜ綾瀬だけ? 他の2本もキャスティングは良いはずなのに』と疑問視する声が上がっています」(前出の日テレ関係者)

両ドラマの低視聴率がクローズアップされるのは、他局のドラマがこぞって好成績を残しているから。大本命のテレビ朝日系「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」は初回20.9%と今クールで唯一の20%台を叩き出し、以降も19%台を死守。同じく看板の「相棒」は15.9%→16.6%と右肩上がり、「科捜研の女」も11〜12%台と手堅い。
TBS系も負けてはおらず、日曜劇場「陸王」は初回14.7%、「コウノドリ」も11〜12%台を推移。だからこそ、「国民的アイドルと朝ドラ俳優を起用しても数字が取れない日テレは面目丸つぶれ状態」(前出の関係者)というわけだ。

■今年度も「視聴率3冠王」確実視だが

 そんな日テレに対し、主演俳優の所属事務所やスポンサーからのプレッシャーはすさまじく、早急な対応を迫られているというのだが――。


編成が番宣を担当する宣伝部に対しテコ入れ策を指示したのですが、これがめっぽう弱い。『24時間テレビ』のチャリティーマラソンの走者の時もそうでしたが、日頃から付き合いのあるスポーツ紙やテレビ誌の担当記者にさえ情報開示しないご都合主義の対応をしたため、大ヒンシュクを買った。
今回も後手後手の宣伝部から有効なプランは出てこない。ドラマのチーフプロデューサー自ら宣伝のアイデアを出しているような状況なんです。

 しかもこんな有事にもかかわらず、“先僕”の宣伝担当は休暇を理由に一切連絡が取れない状況をつくったとか。誠意に欠ける対応にジャニーズ事務所だけでなく、制作スタッフもお怒りモードです。片や『今から――』も宣伝担当から上がってくるのは、振り返り動画や新聞広告などありきたりのアイデアばかり。ドラマ制作経験者も多数いるんですけどね」(別の日テレ関係者)

 今年度も視聴率3冠王が確実視されている日テレ。だが、ドラマの不振や現場の士気が下がるような状況が続くなら、その座から転げ落ちるのはあっという間だ。
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