――中国サッカーはどんなスタイルですか?

「監督ごとに自分の考え方がある。だから中国にやって来る監督たちは、それぞれに自分の哲学を植えつけていっている。
上海上港の場合はアンドレ・ビラス・ボアスだ。到着したその日から、もう彼の哲学をもたらした。
例えば、彼はボールをキープするのが好きだ。それを中国人のチームメイトたちは急ピッチで習得していっている。
中国の選手たちの良いところだよ。学ぶのが早い。そして、学んだことをすぐに試合で生かす。実践するんだ。
練習はいつでもハードだけど、日々、成長していくのを見られるのは素晴らしいことだよ」

――監督がポルトガル人なのも、フッキには助けになっているのでは?

「僕が加入した時は(スベン・ゴラン・)エリクソンが監督だった。知り合えて幸せだったし光栄に感じたよね。
輝かしい歴史を築いた監督だし、知的な人。あれほどの“紳士”を見たことがない。僕がここへ来た時、凄くサポートしてくれた。
一緒に過ごした時間は短かったけどね。ビラス・ボアスとは付き合いが長くて、ポルトでもゼニトでも彼の指揮下でプレーした。
だからもちろん助けになる。監督と親しいと、僕がどこまでできるかわかってくれているから」

――あなたの後に、セレソンのチームメイトでもあるオスカルがチームメイトになりました。
中国の国内では、あなたとオスカルのコンビが中国サッカーを変える、と話題になっていたと聞きました。

「そういうプレッシャーはいいよね。どう機能するか見たいとみんなが期待している。
そういう期待感の中で仕事をするのは、自分の重要性を感じられるしモチベーションにもなる。
期待に応えられるように、チームが払ってくれる金額の価値に見合うように、って。僕らが経験してきたこと、特に長年にわたるセレソンでのプレーの価値が重みを増すんだ。
セレソンにいれば、みんながもっと良いプレーや活躍を求める。それはここでも変わりはない。だから、僕らのモチベーションは凄く高いよ。
僕らに成された投資の価値があった、という貢献ができるように。おかげさまで、今年はとても順調。
そして、日ごと、試合ごとに良くなるように頑張り続けることだ。オスカルは人として素晴らしい。
ピッチの中でのクオリティが高いのと同じく外でも謙虚な素晴らしい人間だから、彼も必ずここで幸せになれるはずだよ」

――上海の街での生活はどうですか?

「おかげさまで、これほど素晴らしい街に来られて幸せだよ。こんなにファンタスティックだとは、想像していなかった。
美しい街である上に、子供たちのための良い学校など家族に必要なものがすべてそろっている。
大事なことだ。家族にとって良ければ、すべてがやりやすくなる。息子たちはここに住むのを気に入っているし、妻もそうだ」

――時間がある時には何をしていますか?

「ほとんど家族と一緒にいるんだ。僕らのルーティンは練習、試合、遠征と凄くハードだからね。
家に帰った時、子供たちが休日だったら彼らを連れてこの辺りを散歩する。
子供たちにとって、出かけるのに良いところがたくさんあるから。あとは、家族みんなでレストランに行く。
だから、良いレストランはたくさん知っているんだけど、推薦はやめておこう。客寄せしているようになるのもなんだから(笑)。
4、5日間の休暇がある時はこの近くの国々を旅行している。タイのように、中国にいるからこそ近くになった国に行ってみているよ」