「ベースボールは退屈なスポーツになっている。なぜなら自分を表現することが許されないからだ。ゲーム自体が退屈なわけではない。ベースボール以外の選手は試合中に感情をむき出しにしても咎められない。それがスポーツをよりドラマチックにしているんだ」

 米国内では実際に若年層、黒人層のベースボール離れがささやかれて久しい。理由の1つはゲーム時間の長さとアクションの少なさで、近年は試合時間短縮の試みが始まっている。それと同時に、ハーパーの言葉通り、派手なパフォーマンスが許容されるNBA、NFLなどと比べ、感情が排されたゲームに物足りなさを感じる若いファンも多いはずである。

乱闘、暴言などを推奨する気はもちろん毛頭なく、不必要な暴力は論外。それでもハーパーの自由奔放なプレー態度やコメントに、新鮮さを感じる若者は少なくないのではないか。一部のオールドファンから批判、酷評されながら、それでも思い切った提言をするところにこの選手の責任感は感じられる。
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