「『ワイドナショー』の新設によって、日曜の朝は何も見るものがない、もしくは寝ていたという視聴者の掘り起こしに成功しました。ただ、フォーマットが決まりすぎているため、今は少し息切れ状態が続いていますが、時事ネタを斬る『サンデー・ジャポン』(TBS系)と同じ土俵で競わせ、比較させる戦法で視聴率を上げていきました」(同)

 しかし、この関係者は「亀山氏の成功事業はこれだけ」としている。

「在任中、さまざまなバラエティを入れ替えてきましたが、どれも定着するものがなく、またドラマもヒットに恵まれませんでした」(同)

◆フジ、社長交代でも完全復活には30年かかる?

 では、新たにフジのトップに就任するBSフジ社長・宮内正喜氏は、この状況を好転させてくれるのだろうか。

 関係者は「BSの視聴者が増え、評価が高まっているなか、BSの社長を地上波のトップに据えるというこの判断は『なるほどな』とは思います。ただ、BSと地上波では戦法もメインターゲットも違いますし、宮内氏の能力に関してもまったくの未知数です」と指摘した上で、以下のような不安を語った。

「ここから社員の士気を高め、新たな人材を育成し、ドラマ、バラエティ、そして報道とバランスよく数字を獲りながらヒットを量産するまでには、その何十倍もの時間がかかるでしょう」(同)

 それは、TBSの過去に学ぶことができる。1982年、年間視聴率首位から転落してから35年間、TBSはトップに返り咲いたことがないのである。

「やはり、一度でも“動脈硬化”に陥ると、そこからの脱却は難しい。フジも、再びトップに立つまでには20〜30年はかかるのではないでしょうか。そもそも、低視聴率番組が多すぎて、どれから打ち切ればいいのかわからないのが現実。そんなときは、トップの趣味嗜好が存続のカギとなることもあります。瀬戸際に立たされている番組は、社長の鶴の一声で、ある日突然打ち切りを命じられることもあるでしょう」(同)

 いずれにしても、フジ復活までの道のりは先が長そうだ。
(文=編集部)

【テレビ】<フジHD日枝久会長>「フジテレビの業績は不本意。業績不振は明らかで、視聴率のアップと営業収益の改善が喫緊の課題」
http://hayabusa9.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1494853042/