「異次元の少子化対策」財源は高齢者を狙い撃ちか 医療費や介護保険の負担増、低所得者も標的に
5/22(月) 7:13配信


 満を持して臨んだ広島サミットを終えた岸田文雄・首相は、支持率もV字回復して絶好調。経済財政諮問会議では「構造的賃上げが最重要課題だ」と強調して見せた。だが、その衣の下には鎧がのぞいている。【前後編の前編】

 一連のサミット外交が一区切りしたいま、政治の重要課題は内政に移る。岸田首相は手始めに6月に発表する「骨太の方針」(経済財政の基本方針)に異次元の少子化対策の詳細と財源を盛り込むとしているが、そこで財源負担を高齢者にツケ回ししようと考えていることがわかってきた。

 骨太の方針には、財務相の諮問機関「財政制度等審議会」の提言が反映される。5月11日に開かれた財政審の財政制度分科会では、早速、少子化対策の具体的な財源が議論された。そこで浮上しているのが、高齢者の医療費や介護保険の負担増だ。